眠たげな猫の傍で

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世界の果てで眠っていたいな

「CRYAMY-red album- リリースツアー [建国物語]」@渋谷 CLUB QUATTRO(2021.11.14)感想

今年5回目のCRYAMY。そして2021年最後のCRYAMY。

 

 

アナログフィッシュ(18:10-18:50)

 

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約1カ月ぶりのアナログフィッシュ。そして、なぜCRYAMYの対バン相手がアナログフィッシュなのか判然としないまま、ライブが始まった。

 

 

SEもなく、メンバーが現れる。今日のライブのほとんどがCRYAMYを目当てで来ているので、相当アウェーなはず。そういう状況の時、アナログフィッシュはどういったパフォーマンスを見せてくれるのだろうか。

 

 

1曲目から「No Rain (No Rainbow)」で笑ってしまった。いきなり強めの曲をぶちこんできて、それも激しいサビのぶぶんが思わず笑ってしまうほどにかっこいい演奏なので、これは後輩を泣かせる演奏をしに来たのだろう。

 

 

建国記念に呼んでくれてありがとう。
お祝いにかけつけました。

 

 

 

カワノとは前に住んでいた駅が近くて。カワノがバイトしていた居酒屋によく行ってて。そこで音源をくれたりして、歌ってくれたりして。
去年、ツアーを組んでいたけれどコロナのせいでできなくなってしまって。そんな時に俺に連絡をくれて。
「どうしたらいいのか分からない」、ってとても落ち込んでてて。
俺よりも頼れる先輩なんていただろうに。頼ってくれてとても嬉しかった。
カワノが子どもの時に聴いていた曲をやります。

 

 

 

 

 

 

 

<セットリスト>

01.No Rain (No Rainbow)
02.Fine
---------------------------------
03.Saturday Night Sky
04.Moonlight
05.Ready Steady Go
---------------------------------
06.スピード
07.Hybrid
08.荒野

 

 

CRYAMY(19:15-20:35)

 

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今年の初めに開催されたライブ「特別公演【自主レーベル「nine point eight」設立記念ONE MAN SHOW 「CRYAMYとわたし。〜これはわたしの戦争です〜」】振替公演」で今回のアルバムが発売されることを発表した。カワノの口からフルアルバムが出る、という言葉を聴いたとき、(どんなアルバムになるのだろう)とわくわくしていた。

 

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アルバムを発売してすぐにアルバムの再現ライブが開催された。アルバムが発売されてまもなくだったので、アルバムを聴きこむことが出来ず、十分に楽しむことが出来なかった。今後聴きこんでいけば好きになるのだろうと思っていた。

 

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先月参加したライブ。そこではred albumの新曲が演奏されることはなかった。今回のライブはred album以前の集大成ということなのだろうかと勝手に想像していた。

 

 

前置きが長くなった。今日のライブはred albumのリリースツアーでありながら、red albumの新曲が演奏されることはなかった。そのことについてカワノの口からきちんと話されることになるので、順を追って書いていきます。

 

 

アナログフィッシュの最高のライブが終わった後でほくほくしているとき、転換でCRYAMYのメンバーが出て来て自分たちで機材の確認をしているところで既にグッと来てしまった。最近は彼らを対バンライブで観る機会がなかったので、ライブ前にふらっと現れて、集中して機材の確認をしているのを見れるのはとても貴重だった。

 

 

19時15分過ぎに客電が落ち、いつものSEが流れてカワノ以外のメンバーが現れる。いつもなら演奏が始まってカワノが現れるのだが、今日は演奏が始まる前に出て来たので、(今日はいつもとなんだか違うな)という印象を受けた。1曲目は「ten」。アルバムと同じ始まり方で、性急なメロディに合わせて激しく歌うカワノに釘付けになっていた。続く「crybaby」で、序盤に畳みかける構成なのかと冷静に考えつつも、目の前で繰り広げられている凄まじい光景に心を奪われ、今まで悩んでいたことがあっけなく溶けていくような感覚が生じた。「ten」からの「crybaby」という流れ、癖になりそうだな。と思っていると、私が愛してやまない「戦争」へ。

 

「最後は見つめ合ってるだけ」

 

を連呼するぶぶん、今まで観たライブの中で一番力を込めているように感じられた。大好きな曲をここまで連発されると、頭がちょっとどうにかなってしまいそうになる。1カ月前かもっと前からライブに対してそこまで興奮しないような体になってしまっていたが、CRYAMYのライブは別格過ぎた。カワノの発するエネルギーがあまりにも強すぎて、普段は意識しないぶぶんが突き動かされるような感じになって、今までなんでこんなノーテンキに生きていたんだろうと考えさせられる。今日もそういう風に感じるぶぶんが何度かあって、CRYAMYのライブに参加するたび、私はいつも人生を見つめ直すことが出来ている。

 

 

ここまで畳みかけてしまい、もうライブが終わってしまうんじゃないかと冷や冷やしていたら、4曲目に「ディスタンス」を持ってくるといういかれたセットリスト。ここまでほぼ曲間なしで演奏していて、その流れるようなライブの構成が圧巻過ぎる。最初にライブを観た時から明らかにライブのレベルが上がっている。曲自体の強靭さもだが、ライブの構成もすごく練っていて、「飽きる」という瞬間が一秒たりとも存在しない。ずっとメンバーの演奏に釘付けになっている。余計なことを考えている余白など存在しない。最強の演奏が目の前で繰り広げられているのだから、それしか考えることができない。音源で既に完成されているのだけれど、CRYAMYは良い意味で音源を超えていく演奏をしてて、だからこそ彼らを本当の意味で体感するためにはライブを観ないと駄目だと痛感する。

 

 

短くて性急な曲を立て続けに演奏して、ちょっとだけ休憩。美味しそうに水を飲むカワノ。次は「HAVEN」。イントロが流れた時は(「HAVEN」か?)と思ったが、あまりにもイントロが長かった、おそらく1分近く前奏を演奏していたので、「HAVEN」だという自信がなくなったが、結果「HAVEN」でした。SHELTERのライブでは演奏してくれなかった、そうか、そういえば今日はred albumのリリースツアーだったので、red albumの曲を中心に演奏してくれるのかな。とても長い曲で、演奏としてはそこまで面白いわけではないのだけれど、さっきまでのCRYAMYの曲との対比、そしてカワノが歌う一言一言にぐっと心を鷲掴みにされて、一寸も気が抜けない。サビのぶぶんの、全身を絞り出して歌いあげるところがたまらなくかっこいい。続くのは「月面旅行」。え、もうライブが終わってしまうの?と勝手に勘違いしてしまう。「月面旅行」は勝手に「ライブの最後の方で演奏する曲」と思っていて、曲の長さもだし、全てを出し切ったぞというところも合わせて「最後の方に相応しい曲」だと思うので、ここで持ってくるのが意外だった。最初の弾き語りのぶぶん、左から白の照明、後ろから青の照明がカワノに降り注いでいて、これ以上ないほど素敵な照明だった。CRYAMYのライブではいつも思うことなのだけれど、照明の使い方が本当に素敵で、照明も含めてCRYAMYのライブが大好きです。照明の使い方、メンバーはどれくらい関与しているのだろうか。

 

 

「月面旅行」はずるい。イントロのぶぶんで、いつも目が潤む。SHELTERでも潤んだが、今回も潤んだ。「世界が~」のぶぶんで涙腺が崩壊する。私の体はそういう風に出来ているのだ。だからこの曲を演奏している間はずっと、体を動かすことが出来ない。目の前で起こっていることが目、耳から体に流れていって、あまりの心地よさに体を動かすのを放棄してしまう。全てをこの曲に委ねてしまう。それほどまでにCRYAMYのなかでもトップクラスに好きな曲なので、「建国物語」でも演奏してくれて嬉しかった。

 

 

「月面旅行」を演奏しているときに気になったことがあった。カワノの目が潤んでいたのだ。目を潤ませながら演奏をするのは観たことがないので、長かったツアーがようやく終わることに対して感慨深くなっているのだろうかと勝手に思っていた。「月面旅行」の演奏を終え、次の曲に入る前にレイさんのギターの調子がちょっとおかしかったのか、必死にギターのチューニングを行っていた。そんな時でもすとんと演奏を止めるのではなく、間延びしない程度に間を持たせることも出来るのが今のCRYAMYなのである。ようやく調子が戻り、「プラネタリウム」を演奏して、すっかり「#3」の気分に浸っていると、徐にカワノが話し始めた。

 

 

10分以上も話していた。普段でもそこまで明るく話す方ではないが、今日のMCはとことん暗かった。

 

今回のツアーを回れたのはね、みなさんのおかげです。15本のライブをゆっくり回らせてもらいました。でもね、本当は苦しかったんです。今回のアルバムの曲に納得いってなくて。
18,19の頃にね、対岸の向こうにいる人間に言葉を投げるのを諦めました。
今回の曲作りで、僕が、僕が悪いんですけれど。言いたいことをね、封印して、それを言わないで曲を作ったんですよ。対岸の向こうに言葉を投げるのを諦めました。
僕は負けました。自分の殻にこもって、そこから抜け出して言葉を作ることを諦めました。

 

どうして言いたいことを歌にしないで、殻にこもってしまったのかはよく分からなかった。私の理解力不足なのかもしれない。でも、このあとカワノが話すことから推測するに、もしかしたらこれ以上暗いことを歌うのは嫌だったのかもしれない。今まで散々、暗いことを歌ってきた。でももうそういうことを歌いたくはないのかもしれない。

 

 

あまりにも切迫した表情で、「本当に思っていることを歌に出来なかった。だからこのアルバムに対して良い印象はないんだ」と言われると、好き好んでこのアルバムを聴いていたこっちが馬鹿みたいに思えてきた。確かに昔の曲に比べるとそこまで刺さる曲がないなとは思っていたけれど、曲を作った本人から、不本意な曲を作ってしまったと言われると、じゃあなんでそんな曲を出すんだよとイラッとした。事務所の圧力でそういう曲を書かされたのかもしれないし、今までの自分に則って書いたのかもしれない。そういう曲を作って、世に放ったことに関しては不満が残る。

 

 

でも、それを今回のツアーのファイナルで、素直に言葉にしてくれたことが本当に嬉しかった。自分たちとしてはそこまで満足していなくても、それを言葉にするアーティストは少ないと思う。そんなことを言ったら、彼らの音楽を聴いている人たちから失望されるおそれがあるからだ。そして、その曲を作るうえで関わった人たちに対しても失礼である。今日、カワノが話したことで少なからず失望してしまうファンもいることだろう。私も軽く失望してしまった。でもそのことを隠さないで話してくれたこと、そしてアンコールの時のMCで、今後自分たちがどんな曲を作っていきたいのかをきちんと話してくれて、これからもCRYAMYについていこうと思った。

 

 

ここのMCのとき、しきりに「今までありがとうございました」とカワノが言うものだから、納得のいく作品を作ることが出来なくて解散してしまうの?という不安が芽生え、それがどんどん大きくなっていき、正直なところライブどころではなかった。私にとって大切なロックバンドが解散してしまうことほど悲しいことはないので、お願いだからバンドは続けてくれ、今回の作品の出来に不満が残っているのなら、次回で今回の不満を晴らしてくれ、だから解散なんてしないでくれ、と思いながらじっとカワノを見つめていた。

 

 

上記のことを深刻な顔で話すものだから、すっかり変な空気になってしまった。

 

この曲はとある誰かの為に作った曲なんです。でもその人にはあげれなかったので、あなたたちにあげます。

 

と言って演奏された「テリトリアル」。先ほどまでのように拳を振り上げることが出来なかった。もしかしたらライブで観る最後の「テリトリアル」なんじゃないかと思ってしまい、全神経を研ぎ澄ませてCRYAMYの演奏を観る。今日のライブで顕著に感じたのだけれど、CRYAMYの演奏ってこんなにも安心感のある、盤石なものだったっけ、ということ。レイさんのギター、タカハシのベースもだけれど、なによりオオモリのドラムの安定感がすごくて、これだけしっかりした演奏に支えられていたら、どれだけカワノがぶっとんだことをしても、それをきちんとライブとして成立させることが出来るのだろうな、としみじみ思った。レイさんとオオモリが時折互いを見ながら演奏しているところが好きだった。こんなに良い関係性なのに、解散してしまうのはもったいないよ、と私は悲しくなっていた。大好きな「テリトリアル」なのに、今日は悲しげに響いていた。次に「新曲」。CRYAMYのライブでは聴いたことのない、まっさらな新曲だと思われる。デモにも多分なかったはず。歌詞はきちんとは聞きとれなかったが、新曲を作っているということは、まだまだ彼らの道は続いていくと思ってもいいのでしょうか、と勝手なことを思っていた。そして本編最後は「まほろば」。アンコールを含めて、red albumだけに収録されている新曲が演奏されることはなかった。

 

 

アンコール。

 

さっきの話の続きなんですけれどね。これからは、苦しい時や倒れそうな時ではなくて、楽しい時に寄り添えるような曲が作りたい、歌いたいんです。
1stアルバムは今日で封印です。
新しい曲が出来まして。今日のライブはこの曲を演奏するためにやっているようなものです。

 

そういうことだったのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

<セットリスト>

01.ten
02.crybaby
03.戦争
04.ディスタンス
------------------------
05.HAVEN
06.月面旅行
07.プラネタリウム
------------------------
08.テリトリアル
09.新曲
10.まほろ
EN
11.WASTAR
12.完璧な国
13.世界

 

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