眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

2021年9月9日(木)

朝が来た。眠たい。今日も眠たい。昨日より眠たい。昨日は朝遅くまで寝れたけれど、今日は出社しないといけないからそろそろ起きないといけない。起きたくない。起きたくないけれど起きなければいけない。出社して働かないとお金が貰えない。お金がないとライブに行けない、本が買えない。だから会社に行かなければいけない。「やりがい」とか、「良好な人間関係」とか、そんなものはない。存在しない。私はただ、「食っていくため」+「遊ぶため」のお金を貰うためだけに働く。去年の今頃と同じような仕事をしている。書類を確認し、数字を合致させ、データを送信する。そこに感情が入り込む余地は一切ない。ロボットでもできる仕事を毎日している。仕事をする意味、なんて考えない。考えてはいけない。そんなことを考え出したら、考えることが目的になって、近いうちに必ず病む。平凡な日常を送るためには、余計なことは考えてはいけない。どうしてマスクをするんだろう、とか、あの人はどうしてマスクをしないで大きな声で話しているんだろう、とか、あの人は仕事の最中にぶつぶつと何か呟いているけれど、どうして仕事中にぶつぶつ呟く必要があるんだろう、とか。疑問は疑問のままにして、その疑問を解決しようとしてはいけない。この世界には知らないほうが幸せな物事がある。地球で30年近く住んでいると、「これは近づき過ぎるとまずいな」と直感で感じる事象に巡り合う。それは殆どの確率で近づいてはいけないものである。ふと、高校で仲の良いふりをしていた同級生のことを思い出した。そいつは180cmを超えるほどの長身で、しかしひょろひょろの体躯と弱そうな顔つきをしていたので、よくカツアゲに遭うと言っていた。「厚揚げの間違いではないの?」とそいつではない奴が真剣に訊いて、「いや、厚揚げではなくカツアゲだ」と冷静に答えていた。登下校の際、月に1度は他校のガラの悪い学生にカツアゲに遭うから、お小遣いを自由に使えないと言っていた。「やりかえさないのか。やられたまんまなのか」と私はそいつに訊くと、「考えたことはない。痛い目には遭いたくない」と言っていたが、お金を取られている時点で十分痛い目に遭っていると思うのだが。おそらくだが、ガラの悪い連中のあいだには連絡網みたいなのがあって、「コイツはカツアゲしても抵抗しない」という情報が共有されていたから、そいつは月に一度もカツアゲに遭っていたのではないか。どうでもいい話をしてしまった。この話はずっと前からしたいしたいと思っていたけれど、なかなか書く機会がなくて、思わず書いたけれど、タイミングとしては今日ではなかったし、そもそも書くほどのことでもなかった。書くほどのことでもなかった、ということを知れただけでもよかった、と自分に思い込ませる。

 


仕事の話に戻す。いや、別に戻さなくてもいい。ずっととりとめのない、書いても書かなくてもどっちでもいいようなことを書き続けて、その果てに人生が終わってくれればたまらない。それでも今は感傷に浸りたいような気分ではないので、仕事の話をだらだら書く。今は人と話すのが嫌なので(感染対策のためだけれど、コロナ以前から人とはあまり話したくない、一人暮らしの部屋の隅でぼおっとしてたい、一日中。うぅ)、他人にはできるかぎり関わりを持たないようにしているのだが、上司の前に鎮座している棚にファイルを差し込んだら上司に捕まった。

 

 

「うんとね、書類整理のことなんだけれど。井戸端さんからヘルプが出ました...。(私)くんが忙しいのは分かっているけれど、10月からいろいろと忙しくなっていくじゃん。今のうちにみんなで書類整理をして、万全の状態で迎えたいじゃない...。井戸端さん、在宅勤務の日に何をやっているんだろうね...。在宅勤務の日に会社で出来ることをしているなら、会社では何をやっているんだろうね。詰めたいところではあるけれど、今はそんな余裕もないし。とりあえず来週から、みんなで力を合わせて書類整理を進めて行こう。10人くらいで2時間も整理すればだいぶ進むんじゃないかな。こうなることを見越して、井戸端さんはちんたらと仕事をしていたのかもしれないね」

 

(鐘の音が鳴り響く)

 

「おっといけないいけない。んじゃ、そいうことで」


ということで、もしかしたら来週、予定されている在宅勤務は消滅してしまうかもしれないことに嘆きを隠せない。なんとなくそうなるような気がしていたけれど、なったらなったでいちいち腹を立てるのが私の小さいところである。

 

 

事件が起きることはなく、平坦に時間は過ぎていく。今日は苦痛だった。苦痛すぎて、自分のどこかがおかしくなってしまったのかと真剣に悩んだ。朝からぜんぜんやる気が起きなかった。やる気というか、どうして会社に来てこんなしょうもないことをしなければいけないのかということの苛立ちが遂に表面化して、ただただここにいることが苦痛だった。先週まで「楽しい」とすら錯覚していた作業が苦痛で、仕事なんて放り投げて快楽に溺れたい、快楽に溺れた末に破滅が待ち受けているとしても、もういいじゃん、そこで人生終わらせようよ、と思いつめるほどに私は完全にやられていた。こういう時は何をしても心が立ち戻ることはないので、そもそも今の状態が正常なのかもしれない、心が立ち戻るとかどうでもいいことだ。そんなわけで今日は時間が流れるのがとても遅くて、どこか違う惑星に飛ばされたせいで時間の流れが遅くなってしまったのかと錯覚してしまうほどであった。

 

 

30分ほど残業して上司に予定表を提出すると、「今日は何を食べるの?」と真顔で訊いてきた。「まだ何を食べるか考えていませんでした」と答えると、「テイクアウトとかかな。最近は全然外食をしなくなったから、家でご飯を食べることが日常になって。うん、それはそれで幸せなことなんだからだね」「お疲れ様でしたー」と話を打ち切って、さっさと職場を後にした。

 

 

家に帰ってからも心のだるさが解消されずに、安易なストレス解消に縋ってしまった。

 

bigpopmonster.hatenadiary.jp

 

アルコールを摂取してしまったせいで、午後11時頃にうとうとして、ああまずいまずいと思いながらも床に寝そべっていたら寝るよね、そりゃ寝るよね。ふがっ、と言いながら目を覚ますと体がバッキバキで、時計は午前中4時を伝えてくれた。急いでロフトに上がり、目を瞑ったら一瞬で意識が吹き飛んだ。

 

 

歩数:2,768歩