眠たげな猫の傍で

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世界の果てで眠っていたいな

「クリープハイプの日 2021(仮)」@東京ガーデンシアター(2021.9.8)感想

やっとクリープハイプのワンマンライブが観れるよ。コロナ禍になってからクリープハイプも他のバンドと同じように、予定していたライブが中止になって、本当は行くはずだったZepp Nagoyaのライブが飛んでしまって、それからなかなか彼らを見る機会がなかった。コロナ禍、ちょこちょこと新曲を配信してくれて、そのどれもが素敵でかっこよくて可愛くて切なくて、今日のライブで聴けることを祈りながら会場へ向かった。最後に彼らのワンマンライブに行ったのはいつだろうと調べたら、「泣きたくなるほど嬉しい日々に」(2018)のレコ発「全国ライブハウスツアー『今今ここに君とあたし』」ぶりなので、かれこれ3年ぶり。3年ぶりって、めっちゃ間が空いてしまって本当にごめんさい。

 

bigpopmonster.hatenadiary.jp

 

このライブからもずっとクリープハイプの事が好きだよ、それはこれからもずっと変わらない真実だから。

 

 

すっかりユニゾンの東京でのライブの聖地と化している東京ガーデンシアターへ。今回のライブの個性的なグッズはこのご時世柄、ネット通販のみ。尾崎世界観の日のロンTを着ていこうか悩んだけれど、直前で着るのを諦めていつもと同じような格好にした。

 

 

チケットは一般販売で購入したので、席は5階席(先日のユニゾンのライブも5階でした)。肝を冷やしてしまいそうなほど高いけれど、ライブが始まったらそんな些細なことはすぐに忘れてしまった。

 

 

20時35分にライブが終わり、しばらくの間呆然としていた。心の中で(ライブをしてくれてありがとう)と呟いてしまうほどに、最高のライブだった。セットリスト、シングル曲やライブで定番の曲を殆ど演奏しなくて、昔の曲やこの時期だからこそ響く曲を演奏してくれて、とてもレアなライブだった。照明、今まで見たライブの中でもトップに食い込むほど素敵で、「四季」では季節に合わせて色を変えて(春はピンク色、夏は水色、秋は黄金色、冬は白色)、「社会の窓と同じ構成」ではステージの下から上へと注がれる光がとても強くて、新曲の時、ステージの前に置かれていたボールから光が客席に、ほぼ全方向に放たれて、とある映画会社の映画が始まるときの、たくさんの光に包まれるあの感じで、とにかく凄すぎて、照明に集中した。

 

 

2時間のライブが一瞬に感じられるほど、ずっと集中してライブを観ていた。クリープハイプの4人がステージに立って、クリープハイプの曲を演奏する、そんな当たり前の光景が最近では当たり前なものではなくなってて、だから序盤からうるうるしながらステージを眺めていた。5階席の後ろの方だったので、メンバーの表情までは見えなかったけれど、楽器を演奏している手つきは辛うじて見えて、4人が動いてクリープハイプの曲を演奏しているということに勝手に感動していた。

 

 

「一生のお願い」の前のMCで尾崎が、

 

「今日ここでライブをやることが正しいのかどうか数日悩みました。正直よく分かりません。正解っぽいことを言うバンドがいるけれど、そういうことを言うのは嫌いです。だってよく分かんないじゃん。何が正しくて何が間違っているのか。分からないことを分からないとファンに言いたいです」

 

と苦しそうに話してて、こういうことをきちんと言葉で表現してくれるから尾崎は、クリープハイプは信用できるし、ずっとついていきたいと思うんだよ。次のMCのときには、

 

「特に言うことはないので。思ってもいないことを言うのは違うし。演奏します」

 

と言ってすっと演奏したのが印象的だった。不器用な人間が鳴らす音だから、不器用な人間は救われるんだ。

 

 

ライブが進んでいくにつれて、(全然シングル曲やらないし、ライブで鉄板の曲をやらないし、今日はそういう日なのか?)と思っていたら、今日のライブはそういう日でした。大好きで大好きで仕方がない、去年のツアーのタイトルにもなっていた「君の部屋」を「mikita.e.p」Ver.の「ピンポンダッシュで~」が聴けて満足したし、こんな大箱で「週刊誌」「喋る」が演奏される世界線のライブで本当に良かった。

 

 

「ねがいり」に入る前のMCで、

 

「8年ぶりに引越しをして。荷物を全部外に出して、空っぽの部屋を見てると、泣きたいような感じ、ではないか。うんこをしたいけれどうんこが出ないときのあの感じ。勝手に部屋を出ていくこと、部屋はどう思っているんだろう。YouTubeで『クリープハイプ、中学生の時に聴いてた、エモいは』というコメントを見ると、自分だって部屋に対して同じようなことをしているんだよな」

 

と話して、(次は「引越し」を演奏するのか、それとも「泣き笑い」か)と推理していたら「ねがいり」でした。今まで「ねがいり」に関しては特別な感情は抱いたことはないんだけれど、今日のライブの演奏で、(めっちゃ良い曲じゃん)と今更ながらの感想を抱いた。いつだって素敵なことに気づけるのが遅いんだよな。

 

 

「待たせました。12月8日に新しいアルバムが出ます。去年の2月のツアーが飛んで、ライブもないからやることがなくて、ギターを持って曲を作って。その時に良い曲ができて、それがこのアルバムを作っていく上での支えになりました。アルバムのタイトルはこの曲の歌詞から取りました。「夜にしがみついて、朝に溶かす」」

 

からの新曲、とてもムーディーな曲で、尾崎がハンドマイクでラップ?ポエトリーリーディング?みたいな感じで早口で捲し立ててて、最近のモードはこういう感じなのだろうか、正直そこまで良さは分からなくて、照明が凄すぎて、今の技術だとこんなことができるんだと惚れ惚れした。歌詞の中で「ナイト・オン・ザ・プラネット」という固有名詞が出て来て、(BEAT CRUSADERS......)と思ったのは私だけだろうか。ここ1年で出した曲の中では「しょうもな」が好きで、あれくらいロックに振りきれていると聴いててすかっとする。どんなアルバムになるんだろう。今日のライブでカメラが入っていたから、もしかしたらもしかすると今日のライブの映像が新しいアルバムの初回限定版に付属したりするのかな。素敵すぎるライブなのでもう一度、いや何度だって見返したい。

 

 

大好きな曲をたくさん演奏してくれたし、演奏は鬼気迫るものがあったのでハイライトがたくさんあったけれど、一番のハイライトはやっぱり「exダーリン」だった。『尾崎世界観の日」でも重要な役割を果たした曲で、その曲を今日の最後の手前に持ってきたこと、一番は丸々尾崎が弾き語り、一番を歌い終えてバンドになって演奏されたところ、まんま「バンド」だったし、震えた。最高すぎるだろ。

 

ギターもベースもドラムも全部 うるさいから消してくれないか
今はひとりで歌いたいから 少し静かにしてくれないか
こんな事を言える幸せ 消せるということはあるということ
そしてまた鳴るということ いつでもすぐにバンドになる

クリープハイプ「バンド」

 

 

いやもうずっと最高でしたよ。1曲目に「キケンナアソビ」を持って来て炎の演出に思わず笑ったし、次に「月の逆襲」でカップリングで攻めてくるのでにやにやしたし、不安定な精神の時に尾崎から「僕は君の答えになりたいな」なんて歌われてしくしく泣いてしまうし、「陽」は絶対的名曲だし、からの「大丈夫」は卑怯、私が精神安定剤として使用している曲を連続で演奏するのは卑怯だし、涙腺が崩壊しかけた。「さっきはごめんね、ありがとう」ってこんないい曲だったっけ、観客が揃って手拍子している姿を見てほえ~ってなったし、

 

「今は声が出せなくて不自由で。それでもクリープハイプのお客さんはルールをきちんと守って全然笑わないから真面目だね。手を叩くことにエロを込めていますか」

 

と尾崎が言って手拍子がエロく感じたし、「HE IS MINE」を演奏しないところに信念を感じたし、「栞」を演奏してくれなかったことを今でもちょっと恨めしい気分だし、「蜂蜜と風呂場」でこんなにも盛り上がるんだ、名曲だな(めっちゃエロいけど)としみじみしたし、ライブの最後に演奏された「イノチミジカシコイセヨオトメ」でバシッとライブを〆て、そんでもって尾崎が深々とお辞儀しているのを見て、これからもずっと、クリープハイプにお世話になるんだろうなと温かい気持ちになった。

 

 

「イノチミジカシコイセヨオトメ」を演奏する前に、

 

「10月から対バンライブがあるし、新しいアルバムが出るし、そのあともなんかあるんじゃない。延期になったり、中止になって裏切ってしまうかもしれない。だからたくさん約束をしましょう」

 

って言われて、泣かなかった人はいなかったんじゃないですか、もちろん私は号泣してしまいました。

 

 

最高のライブはあっという間に終わってしまった。クリープハイプの生存確認が無事に完了したので、今日の後の時間はクリープハイプを聴きながらのんびり過ごします。次に彼らのライブを観れるのは「夜にしがみついて、朝で溶かして」レコ発ツアーだろうか。もしツアーが開催されるとして、無事に全てのライブが開催されますよ。

 

 

尾崎、今日のライブは開催して正解だったと思う。ありがとう、ライブをしてくれて。当分生きながらえそうです。

 

 

<セットリスト>

01.キケンナアソビ
02.月の逆襲
03.一生のお願い
04.君の部屋(「mikita.e.p」Ver.)
05.バブル、弾ける
06.リグレット
07.週刊誌
08.喋る
09.四季
10.僕は君の答えになりたいな
11.ベランダの外
12.陽
13.大丈夫
14.ねがいり
15.百八円の恋
16.社会の窓と同じ構成
17.寝癖
18.しょうもな
19.ナイトオンザプラネット(新曲)
20.さっきはごめんね、ありがとう
21.蜂蜜と風呂場
22.exダーリン
23.イノチミジカシコイセヨオトメ

 

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