眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

SIX LOUNGE TOUR 2021"THREE"@新木場STUDIO COAST(2021.6.6)感想

どうしようもなく好きなロックバンドが私にはいて、音源を聴いているだけでとても満足する。けれど、彼らに対する好きが度を超えると、彼らの生きている姿をこの目で焼き付けたいと切に願う。私が住む東京では毎日、いろんな場所でライブが行われていて、足を運ぼうと思えば簡単に足を運べる。今は精神的な障壁や、世間の事を考えないといけないような場面があって嫌なんだけれど、それでも今日もこうしてライブハウスに足を運んだのは、単純に大好きなロックバンドのライブを観たかったからである。

 

 

SIX LOUNGEのライブは幾度となく観てきたけれど、彼らにしか出せない音楽があって、だから行ける場所でライブをしてくれるときは必ずと言っていいほどライブに足を運んできた。今日は新作「3」のリリースツアーの東京公演。前作「THE BULB」はツアーの最中にコロナのせいで公演が中止になってしまい、大好きな「THE BULB」の曲を全部、ライブで聴くことは叶わなかったので、今回のライブが無事に開催されたことが嬉しい。聴き始めの頃の「3」は「THE BULB」に比べるとちょっと微妙で、「SIX LOUNGEどうしたの?」と勝手に不安がっていたが、聴きこんでいくうちに全ての曲が好きになっていって、これらの曲がライブで演奏されたらどんなふうにライブハウスで響くのだろう、それを観て私はどんな感情を持つのだろうとどきどきしていた。

 

 

最高に最高を重ねたようなライブだった。18時5分にライブが始まって、アンコールを含めて29曲の曲を演奏した。「嬉しい、楽しい時間はあっという間でしょう。それは地球が始まった時から決まっているの(うろ覚え)」と今日のMCでユウモリが言っていたけれど、楽しいライブの時間はあっという間で、楽しければ楽しいほど、終わった後の寂しさは格別で、今日も寂しくて仕方がなかった。

 

 

最高、としか形容できないようなセットリストだった。ライブの1曲目にアルバムの1曲目である「カナリア」で一気にSIX LOUNGEの世界に惹きこむと、「DO DO IN THE BOOM BOOM」、「★」という「陽」の曲でSIX LOUNGEという音楽を畳みかけて、観客の神経を麻痺させてしまう。ライブが始まる前、日常の些末なことでうじうじ悩んでいたけれど、この辺りでそんなことはどうでもいいや、今この瞬間は目の前のライブに集中しようと思えた。

 

「一年待ったね。それ以上か。今日はたっぷりやっていくんでよろしく」

 

とユウモリが簡単にMCしてからの「いつか照らしてくれるだろう」で泣いてしまいそう。「9-Ball Tour」で既に2回聴いているけれど、その時の演奏よりもより曲の個性を際立たせた演奏になっていて、既に何箇所かライブをしているから「3」の曲が熟成していっているんだろうな、それが今日、おそらく全曲演奏されるの、ちょっと幸せすぎるだろう、と思う。照明、あまり意識したことはないんだけれど、曲に合った素敵な照明で、特にオレンジの照明が彼らを照らしているとき、幸せをじわじわと感じておりました。

 

手を伸ばせよみんな孤独だった
シケた夜にこれでどうだ

 

と、優しくも力強く歌うユウモリが好きだ。

 

 

「ナイトタイマー」、「STARSHIP」と、気分が上がって仕方がない曲を立て続けに演奏してすっかりくたくたになってしまった頃合いに、「トゥ!トゥ!トゥ!」を演奏するのは反則だよ。音源になる前に何度かライブで聴いて、その時は(微妙な曲だな)というのが本音で、でも音源を繰り返し聴いていたら好きになって、今日の演奏で大好きになった。ツアーが終わっても、ライブで頻繁に演奏してほしいと思う1曲。そこからアルバムと同じように地続きで演奏される「上海DOLL」が今日の1度目のハイライト。歌っていることはふわっとしてて、何度聴いても曲の芯のぶぶんを掴み損ねるんだけれど、SIX LOUNGEしか出せないような、彼らが何年も音楽を続けてきたからこそ出来た曲、何と形容したらいいのだろう、とにかく異国の、どこか懐かしい感じを思い出させてくれる曲で、ああ、こういう曲を心のどこかでは待ち望んでいた、激しい曲も好きだけれど、郷愁を誘うようなこんな曲もSIX LOUNGEの好きな音楽なんだよな、とかごちゃごちゃ考えていないで、目の前で繰り広げられている景色を存分に楽しむ。最高。ずっと今日のライブが続いてくれないかな。

 

「こんな時期なんでスッカスカだと思っていたけれど、パンパパンパパンで嬉しいです。声だせないけど、気持ちよくなって帰りましょう」

 

とMCしてから、「3」のなかで一番郷愁を誘うナンバー「僕らのオレンジ」が披露される。優しいオレンジに照らされながら、優しく演奏されるこの曲をのんびりと聴く。SIX LOUNGEのライブに来る層は大学生あたりが非常に多くて、激しめの曲のときは凄い盛り上がるんだけれど、「僕らのオレンジ」みたいな曲になると大人しくなるのが面白い。正直、アルバムの中では一番微妙だと思っていた(すいません)曲だったけれど、この曲も何度か聴いていくうちに好きになり、今日のライブでも印象に残っている曲。地味な曲なので、今後のライブでは演奏されるのは稀になるだろうから、今日のライブでじっくりと堪能出来てよかったです。次にまさかの「星とメロディ」。この曲を初めて、そして最後に聴いたのが「SIX LOUNGE TOUR 2019 "in LOVE"」、まだシングル「幻影列車」が発売されていないライブで、「存在感の薄い曲だな(すいません)」という感想しかなかった。「幻影列車」はSIX LOUNGEのなかでも(私にとっては)印象の薄い曲で、そのシングルのカップリング曲なのでほとんど聴いたことはなかった。けれど、今日のライブで聴いていて、「こんな素敵な曲だったの」と驚き、今まで全然聴いてこなかった自分を恥じた。ああ、どうせなら好きな状態でライブで聴きたかったよ。普段のライブでは演奏されない、結構なレア曲だと思うので、ああ、なんてことを私はしたんだろう、これからは全ての曲を存分に聴いておかなくちゃ、と勝手なことを考えている。曲の最初の、ドラムのたんたんたんたんと叩くのがすごく気持ちよかった。

 

「大分から東京まで来て。なんか今日はツイていなくて。パンツ忘れたから、ファミマで履きたくもないパンツを買って履いてます。ホテルでギターを演奏しながらそこそこの大きさで歌っていたら、フロントから電話が掛かってきて怒られて。ホテル出るときにこのギターを持ってくるのを忘れて。散々でした。この暴れん坊将軍を弾き倒して帰ります」

 

と、ユウモリの人間性を少し覗かせてくれる緩いMCからの「IN FIGHT」、最高。赤と緑の照明が不敵にSIX LOUNGEを照らす、この曲もまたかっこいいんだよな。連続で5曲を発表して、そのどれもが毛色の全然違う曲で、でも全てが確かにSIX LOUNGEの曲で、どの曲も最高にかっこいいということはSIX LOUNGEがとびっきりかっこいいロックバンドであることの証左でしょ。昔の曲も最近の曲も、ライブで同じくらい輝いているバンドは信用できる。今後も最高の曲を書いてくれるだろうし、今後も最高のパフォーマンスをしてくれるのだろうと期待してしまう。その期待を軽々と超えてくるSIX LOUNGEを私はとても好きなのです。

 

 

「THE BULB」のなかでも特に好きな「23歳」 を演奏して、勝手にテンションが上がってにこにこしてて、曲が終わってもまだその余韻に浸っていたかったのに、「無口なカモメ」で余韻なんかに浸っている場合じゃなくなりました。「3」のアルバム曲、つくづくいい曲しかないな。「無口なカモメ」の無骨な感じがライブではより一層際立っていて、体力に衰えを感じ始めていた頃合いで再びエネルギーを注入された感じでした。そこから激しめのパートへ突入。あまりライブでは聴いたことがないけれど、その短い時間にSIX LOUNGEがぎゅっと詰まっている「うるせえ」が演奏されて、ひとしきり興奮したと思ったら、「ピアシング」4連発で頭がどうにかなるかと思いました。最高でも3回連続までしか聴いたことがなかったので、この曲を4回も出来るんだ、4回もしたいほどに彼らは欲求不満に陥っているのかな、観客の声が聞こえない現状に対して物足りなく感じてて、声を出せない観客のことも想像して、だから4回も立て続けに演奏してくれたのかな、とつらつら考える余裕もなくなるくらい、演奏が終わった時にはくたくたになっていました。明日仕事であることを完全に忘れるくらいに、私の頭は完全にからっぽになっていました。最高。

 

 

休憩を挟んでしっとりと、でも激情的に演奏された「発光」が2度目のハイライト。「THE BULB」ツアーで存分に演奏されるはずだったのに、そのツアーがなくなってしまって、行き場が失った曲。しっとりめの曲なので、対バンやイベントなどでは演奏されるイメージが無く、次のアルバムである「3」のリリースライブでこうやって演奏されていること、1年後にこうして、満員ではないけれどたくさんの観客の前で演奏されていることが本当に嬉しい。私達、ここまでやってこれたんだね......。「無限のチケット」という、どうしても満たされなかった高校の青春時代を思い出させてくる、聴いててしんどくなる曲からの「天使のスーツケース」で私の心は崩壊した。何回、何十回、何百回聴いても「天使のスーツケース」はいつだって新鮮に私の心のやわいぶぶんを的確に刺激してくれる。もう、この曲を作り上げられた時点でSIX LOUNGEのバンド人生は優勝が確定されているようなものである。今日の「天使のスーツケース」も隙が一切ない演奏で、最後のばーーんのところで、「今日のライブに来れてよかった」としみじみ思った。

 

 

「Under The Cloud」ではしゃぎすぎて頭がおかしくなって、「スピード」で今日一日分の体力を使い果たしてしまって、「トラッシュ」が来てしまったから私はぐちゃぐちゃの体で飛び跳ねていた。声を出したい、でもそれはまだ今日ではない、だからいつも以上に飛び跳ねたりして、体の中に溜まっている不満鬱憤を全て外部に排出した。曲の演奏が終わって、ふー、ちょっと一息つかせてくれと思ったら、「世界中が君を愛してるんだぜ (Baby Boogie)」という、シンタロウが渋い歌声を披露してくれる最高にロックンロールなナンバーが演奏され、もう終わる、ここまで来たらもう終わってしまう、うーー、と哀しくなっているときに演奏されたのが「彼女を待ってた」。最初から最後までずっと聴いててぐっとくるんだよ。

 

夜が来るまで、彼女をまってた
今日までずっとそれだけをまってた
君は決まって仕事の愚痴さ
悲しみなんて消えてしまえ

 

と歌って、

 

いつまでも いつまでも
じいさんとばあさんになっても
手をつなごう 冷えるだろう
大丈夫だろう その日まで

 

と歌い終える、ずっとずっと最高な曲が最高な演奏で締めくくるられて、本編が終了してしまった。

 

 

アンコールで、

 

「今日来づらかったでしょ。来てくれてありがとう。俺にとっては2年前のコーストのライブで時が止まっていて、今日、それを動かしに来ました」

 

とMCして「メリールー」が演奏されて、今日のライブ、ちょっと贅沢過ぎない、こんなてんこ盛りにしちゃって、今度のライブどうしてくれるんだよ、もっともっと期待してしまうだろ、とニヤニヤしつつもぐっと涙を堪えてました、名曲過ぎるんだよ。「最終兵器 GIRL」を演奏して、最後に演奏された「SWEET LITTLE SISTER」で大団円。2時間のライブを全力で楽しんだので、体力は残っているはずがなかったのに、曲の演奏が始まると勝手に体が動き出してしまって、最後の最後までライブを楽しませていただきました。

 

 

あー、最高だった。つい最近参加した渋谷と横浜の対バンのライブも最高だったけれど、2時間存分にSIX LOUNGEを浴びれるワンマンライブも最高だよ。最近の私はどうにもくたびれた人間で、一日の大半を寝て過ごしてしまうような寂しい生活を送っていたけれど、今日のライブで、いつまでも寝ている場合じゃない、そろそろ起き上がって人生を存分に楽しもうモードになれました。2時間存分に楽しんだはずなのに、家に帰るときにそこまで疲れを感じなかったのは、あまりにもライブが最高すぎて精神がおかしくなっていたからでしょうか。チケットの番号はそこまでよくはなかったんですけれど(190番台)、比較的前の、どまんなかの場所で観れて、目の前に障壁となるような存在もなく、コーストはステージの位置が高いので、メンバー3人の演奏している姿を存分に拝めました。特に普段のライブではあまり見ることの出来ないシンタロウのドラムの演奏を存分に堪能出来て最高でした。今日のようなライブを体験してしまうと、当分はライブを控えようという気になれないんですよね。SIX LOUNGEのワンマンライブが次にいつ開催されるのか分からなくて、せっかくならと勢いに任せて次の週の土日に開催される名古屋と大阪のライブのチケットも今日のライブと同じタイミングで取っていて。コロナの影響で大阪のライブは延期になったので、名古屋のライブのためだけに新幹線を使うのはな、どうしよっかなー、と悩んでいましたが、今日のライブが最高すぎたので(分かりきっていたこと)、躊躇することなく名古屋のライブに行きます。久しぶりのダイアモンドホールで観るSIX LOUNGEも最高なんだろうな。1週間、仕事を頑張って、土曜日に存分にライブを楽しもう。

 

 

<セットリスト>

01.カナリア
02.DO DO IN THE BOOM BOOM
03.★
04.いつか照らしてくれるだろう
05.ナイトタイマー
06.STARSHIP
07.トゥ!トゥ!トゥ!
08.上海DOLL
09.僕らのオレンジ
10.星とメロディ
11.IN FIGHT
12.23歳
13.無口なカモメ
14.うるせえ
15.ピアシング
16.ピアシング
17.ピアシング
18.ピアシング
19.発光
20.無限のチケット
21.天使のスーツケース
22.Under The Cloud
23.スピード
24.トラッシュ
25.世界中が君を愛してるんだぜ (Baby Boogie)
26.彼女を待ってた
EN
27.メリールー
28.最終兵器 GIRL
29.SWEET LITTLE SISTER

 

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