眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

2021年5月12日(水)

 

 

 

そんなわけで、非常に目覚めの良い朝。会社に行ったら面倒なことが待ち受けているとはいえ、そんなものが気にならないくらいに気分が良かった。彼女からLINEが届いていて、「電話に出られなくてごめんね。寝ちゃってた」とあり、もう不必要に彼女に電話をするのはやめよう。この間の土日にたくさん遊んだので、まだその疲れが癒えていないのだろうし、仕事も忙しいのだろう。今度の日曜日に会えるんだから、そのときまで大人しく待っていればいいのにね。

 

 

今日もなんとか晴れているので、低気圧に苦しめられることはなさそうだ。いつもより一本早い電車に乗る。次の駅につき、人が乗ってくる。そのとき、(あれ、この人って...)という人に出くわす。その風貌、その顔、明らかにあの人だった。え、普通に電車に乗っているんだという驚きと、周りの人が全然気付いていない驚き、そして目の前にいることが受け止めきれなくて、現実がぐにゃりと曲がった。次の駅になり、座っていた人が降りる。眠たそうにしているその人が可哀想で、たぶん疲れているんだろうな、と思い席を譲った。席に座り、うとうとしているその様を見ているとテレビまんまで嬉しくなった。そのまま数駅、同じ空間にいたことが現実とは思えなくて、でも目の前にいるのは多分本物なんだよな、と思いながら、朝から勝手にテンションが上がっていた。私が会社の最寄駅に降りようとするとその人も一緒に降りて、今からどんな仕事、どんな日常が待っているのか興味があったが、私には私の日常があったので、回れ右をして会社に向かった。

 

 

一昨日昨日と馬鹿の一つ覚えみたいに残業をしてしまったので、今日はてんで仕事をする気にはならなかった。仕事にならなくてもどっちでもよかった。仕事が始まって、おそるおそる仕事を始める。やらなくてはならないことは一昨日昨日でほとんど終わらせていて、あとは出し渋っている人たちの尻を叩くくらいだった。その人たちが今日中に成果物を出さなければ私が彼らのミスをフォローしなくてはいけないし、フォローした背景をコピーロボットに説明しなければならなかった。コピーロボットもたくさんの残業をしているのに、今日も朝からケロリとした顔でパソコンに向かっていて、いよいよ本当に人間ではないのかもしれない、という認識を強くしていく。恐れていた成果物は午前のうちに呆気なく届けられて、だからお昼を迎える頃には穏やかな気持ちで仕事をしていた。

 

 

外食をする気なんてなかったけれど、お腹が空いていたので近所のスーパーに行ってパンを買う。それを食べる。10分ほどで食べ終わる。今日も音楽を聴くことなく、スマホをいじることなく、机に突っ伏して睡眠を摂取する。40分ほど集中して睡眠を取るので、昼休みが終わる頃には眠気はだいぶ和らいでいる。

 

 

締切の早かった仕事はなんとか終わらせることができたが、それ以外にももちろん仕事はあって、それを一生懸命こなしていたら定時になった。今日は残業をする気分にはならなかったので、鳩の声が鳴り響いたらそそくさと会社を後にした。外はまだ明るくて、これからもっと明るくなるのだろう、そして暑苦しくなるのだろうと思うと妙に逸る気持ちがあって、でもまだまだ予断を許さない状況は続くのである。いつになったら安心して同期と外で飲めるのだろうか。

 

 

異様に早い時間に家に帰れるもので、どうしたものかどぎまぎしてしまう。でも、残業している疲れは癒えていないので、お風呂とご飯を済ましたら眠気がぶわっと私を包み込み、ぼんやりと椅子に座って過去のことや将来のことを思いを馳せていたらうとうとしてきて、こんなところで朝まで寝てしまったら身体がバキバキになってしまうと考えられる体力は残っていて、急いでロフトを上がり、布団にくるまって目を瞑ったら一瞬にして朝が来る。