眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

夜は明けない

どうしたってどうにもならないこともあるけれど、それはそれでいいとする。一人の時に過ごす時間は、それはそれでかけがえがなくて、他人といる時間が多かったとしても、それは一人の罪悪感でしか生まれない。いつまでも寂しさを抱えて生きていけるわけではないし、心の底から笑える日が来るとも限らない。私はいつも一人ぼっちの夕焼けを抱えている。哀しみをいつか空に返してあげられるよ。一人ぼっちにならないように、君の声をきっと探していた。泣いた赤鬼、私は彼のことを人ごとのように思えなくて、一人できっと心の奥を隠れ蓑にしていた。ずっと何かのせいにしていたけれど、悪いのは自分だって知っていた。知らないからこそ知っているふりをしていた。いつまでも私自身のことを知らないふりをしている。他人が隣にいて、その他人に責任を押し付けるのはいつだって私で、私は私であることを諦めようとしている。苦しみ悲しみそれ自体に価値はないけれど、それを感じようとする心、それだけが価値があるような気がして。いつだって人は心を忘れずにいられると思う。苦しみはあなたのかけがえのない情けなさで、それを守ることによってあなたと言う存在が守られる。自分を守ると言う事は他人を傷つけることであり、他人を守る事は自分を守ることで。そんな単純なことにようやく気づけて良かったと思うけれど、そんなこと気づかなくても、結局は自分として生きていけることはわかっていた。わかっていたのにどうしてもそれを自分のものとしてできなくて、一人できっと私はあなたのことを思い描いていた。苦しいからあなたのことを想い描くのではなく、楽しいからあなたのことを思い出す。いつだって僕はひとりでいることに理由を見出した。一人でいないことに理由を探さないでいられるような、そんな悲しげな夏の夜、一人でいつだってあなたのことを守っていた。守る事はあなたにとっての感情であり、私はその感情を押し殺す。押し殺すことで自分自身の意味を見出そうとしていた。きっと一人で夜は明ける。夜は一人で来る。そうなったとして君のそのために私はなんだか苛立ちを覚えていた。