眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

2021年4月23日(金)

在宅勤務。昨日はお酒を飲んで変な時間に寝落ちしてしまい、起きたら午前中に2時。そのままのうつろな意識でロフトに上がり、どてっと布団に倒れ込んで、そのまますやすやと眠りを貪る。朝になり、ベランダから太陽の光が差し込んでくる、それによって私の体が自然と目を覚まし、でも中途半端な眠りをしてしまったせいで、いつもの時間に起きたのにいつも以上に眠たくて、ああ、もう今日は睡眠休暇にしてしまおうかな、と思った。昨日の夜、あれだけ頑張ったんだから、今日は休ませてくれてもバチは当たらないと思いますよ。

 

 

でも仕事はしなくてはいけないので、仕方なく起き上がって、パソコンの電源をつけ、パソコンが起動するまでの数十秒間、私の今後の将来のことをぼんやりと考えていて、ふっと不安がよぎった。今の会社で働きつづけていいものか、今の彼女と付き合いを続けていくべきか、もう少し節約はできないか、節約のために今の家を引き払い、安いところに住むべきか、転職のために勉強をして資格などを取るべきか、そもそも結婚したほうがいいのか、世間体を気にしすぎではないか、他人と比較しても幸せにはならないよ、などなどなど。数十秒の間にそんなことを考えていて、でもいざ仕事を始めるとそんなことを考えている余裕はなく、仕事に集中していられるから精神がガタガタしなくて済んでいるのかもしれないな、と気付く。仕事を失い、することもなくただぼーっとしていたら、きっと私の精神はどん底に落ちてしまって、そこから這い上がることはできず、死ぬことを強く願ってしまうのだろう。仕事があって、本当に良かった。でもGWは暇を持て余してしまいそうなので、ドラマなり読書なり勉強なり、打ち込めるものを見つけないと。彼女とは一度しか会えそうにないので、まあそんなGWになりそうです。実家に帰れるのかな、帰っていいのかな。地元と友達に会うのは難しいだろうな。

 

 

仕事に集中するといっても、ちっぽけなパソコンの画面、いつもとは打ち心地の違うキーボードだとすぐに意識が吹っ飛んでしまい、それを繰り返していると真面目に勉強していることが馬鹿馬鹿しく思えてきた。みんな、在宅勤務のときはサボっているでしょう。はじめからおわりまで、ずっと集中している人なんていないでしょ。そもそも会社に来ているときですらずっと集中できていないのだから、家にいて、監視の目もなかったらさもありなん、しかし監視の目をうまくかいくぐれない人もいて、そういう人は馬鹿正直にパソコンに向かい合っているのだろう。することもないくせに。

 

 

月末が徐々に近づいてきているので、今日の午前にそれなりの仕事が降ってきて、それをこなしていたらお昼休みになった。在宅勤務の楽しみである散歩に出かける。今日も気持ち良いくらいに晴れているのが嬉しい。しかし、前回の在宅勤務の時よりも気温が高くなっていて、日向にいるときは「ちょっと暑いな」と不快に思うくらいの暑さになってきた。4月の後半でこんなんだと、夏本番に私は暑さを耐えられることができるのだろうか。前回のデートから節約思考になった私は、途中でスイーツを買ってしまうことなく、いや、途中でスイーツの誘惑に負けてしまいそうになったのだけれど、なんとか自分を踏みとどまらせて、家まで帰り着いた。家に帰る途中、今日は鍋をしよう、せっかくの金曜日なのだから豪勢にいこう、ということでお肉とかネギとか買った。家に帰って、急いでお昼ごはんを食べる。白米に納豆とキムチと辛い味噌をつけ、それにこの間買った穂先メンマをのせて食べた。簡易的なご飯だけれど、下手な飲食店で無駄なお金を浪費するくらいなら、こうしたご飯の方がよっぽど有意義だと思う。それにしても最近穂先メンマにハマっていて、口に入れた瞬間に「あれ、消えた?」と思うくらいに柔らかい、やらかいメンマにクセになりそうです。

 

 

午後、ぬるっと始まる。新しく入ってきた仕事を淡々とこなす。音楽をかけることなく、集中して仕事をする。手を動かしていると、上司からメールが入り、「GW明けも在宅勤務をしばらくします」とのこと。しかし週に1回は気休め、ただのポーズにしかならないよ、最低でも3回くらいはしてくれないと意味ないと思うんだけれどな、と渋い顔になる。中途半端なことして、誰が喜ぶのだろうか。その後はテキトーに進めていき、定時になった瞬間にパソコンをすぐに消した。これでもう休日のモードになった。当分は仕事のことを考えなくてもいいというのは非常に素敵なことで、できることならもうこの先ずっと、仕事のことなんて考えたくないな、と思っている。

 

 

お腹がそこまで空いていなかったので、すぐに夕飯を食べることはせず、だいぶ前からちょこちょこ読んでいる本を読んだりして、休日を謳歌していた。できれば、できることなら彼女と密にコミュニケーションを取りたいと思うのだけれど、そうはいかなくて、彼女は仕事が忙しい(建前ではないと思うのだけれど......)ので、平日は一回しかLINEを送るチャンスがなくて、彼女が仕事を終えた19時過ぎに彼女からLINEが来て、それにどれだけ素早く返しても、返事は次の日の同じ時間帯になるのだった。休日は多くて3回くらいはラリーが続くのだけれど、それだけだと、「本当に私たち、付き合っているの?」と疑問を感じざるをえず、彼女はいったいどういう了見で今の交際を続けているのだろうか。明日明後日は友達とイチゴ狩り、お泊まり会で一切会うことは叶わないし、そういうスケジュールが組まれていて私と会えないことに対して、そこに寂しさは滲んでいなかった。「単なるキープ。飯行くと奢ってくれる、歳の離れた男性」と思われているのか。そんな風に扱われるくらいなら、さっさと関係を解消したいと思うので、本音を吐いてくれないか?何度も言うようだけれど、付き合いたてが恋愛の中で一番楽しいと思っているタイプとしては、付き合いたてのこの時期になんで全然会えないのか、彼女はどうしてこんなにも友達を優先するのか、そこまで友達が大切なら友達と結婚してすればいいのに、と意地悪なことを考えてしまう。彼女から求められた記憶がないので、もしかしたらこれは私の妄想で、初めから私と彼女は付き合っていなかったと考えるのが現実的なのかもしれなかった。

 

 

18時30分を過ぎてお腹の空きが気になり始めたので、キムチ鍋をせっせと作る。今日は久しぶりにネギを入れたので、新鮮な気持ちで鍋を食べることができた。でもそろそろ暑くなってきたので、まだ夜は寒さが残っている今のうちに鍋の素を消費しておかねばいけない。あと10回くらい鍋をすれば全てを消費できるだろうか。

 

 

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ご飯を食べ終わる頃に彼女からLINEが届いて、「緊急事態宣言が出たって」とあり、また茶番劇が始まるかー、でも今回は街灯以外は消灯しないといけないらしくて、これはなかなかに茶番を極めておりますな、笑いを取りに行っているんじゃないかと思う。で、緊急事態宣言の期間なんだけれど、明後日25日から始まることになってて、ちょっと前倒しになったんだと思うと同時に、え、これだと来週の水曜日の斉藤和義のライブできるのか?と不安になった。てっきり来週の金曜日あたりに緊急事態宣言が出されると思って呑気に構えていたけれど、これ、多分延期(からの中止)になってしまうじゃん、と思い哀しくなった。彼のライブは2020年に散々被害を被り、こんな時期だけど、こんな時期だからこそ東京でライブを、去年できなかったライブのセットリストでライブをするという、非常に頼もしいと思っていたのに。これで多分ライブがまた潰されてしまうと、諸々の納得のいかない国の行動に苛立ちを覚え、そんなことをしているんじゃなくて、もっとしなくちゃいけないことが山ほど残っているだろ、いつまで国民にお願いベースで頼っているんだよ。お願いベースばかり続けてくるのは、国民もそれで応じてくれると国に舐められているからで、これは暴動が起きてもいいレベルの舐められ方なのに、日本では目立った暴動が起きないから、なんというかまあ、大人しい国の方々なんだろうな(私も含めて)と思う。いつまでこの茶番と付き合わなければならないのか。こうなるとGWに予定していたライブは全て吹き飛ぶだろうし、GWの間だけでは効果がありませんでした、なので延長してしまーすということになれば、その後に控えているライブも潰されてしまう、そうなったら私は私でいることを続けられる自信がなくなってしまうだろう。はぁ。

 

 

ご飯を食べ終えてからシャワーを浴び、再び寛ぎタイムに入る。もう外の世界のことを考えたくないので、テレビもスマホも電源を落とし、ひたすら読書をする。今日で読み終えよう。そして新しい本を読み始めよう。

 

 

 何年経っても誰もそこから先の土地勘を得ることはなかった。路地はたえず不規則に交差し、三叉路や五叉路が頻繁に現れた。入り組んだ路地では一定の方角に進み続けることができないため、方向感覚はすぐに失われ、カーブや坂の多いことがそれに拍車をかけた。多いどころか、気をつけて見ればほとんどの道が多少なりともカーブしており、かつ多少なりとも坂になっているのだった。そしてそんな微妙な曲線や傾斜に気づいてしまうということは、すでに道に迷っている時特有の意識の働きであり、またそれによって彼らの経路はいっそう混迷することになるのだったが、一方で彼らの足どりは次第に勢いづいているようにも見えた。

滝口悠生「楽器」p175,176より引用