眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

幸せ、ただ幸せなのさ

bigpopmonster.hatenadiary.jp

 

最後の彼女と恋人になってから、2回目のご飯。今回は日曜日のお昼ご飯。今回のご飯は当初、予定されていないものだった。でも、付き合い始めてから全然会えていない現状にどうしても納得がいかなくて、この間の平日に、「今度の日曜日は空いてる?」「特に予定はないよ」「よかったら会わない?」「いいよー」というやり取りをして、今日会えることになった。私から会おうとしないと、会うというイベントが発生しないという現実が重く圧し掛かってくる気もしないでもないけれど、それでも会ってくれるだけまだ彼女は私に対して嫌な気持ちは持っていないのだろう。どうして付き合いたてでこんなことを考えないといけないのだろうかと思うけれど、恋愛は惚れたものが負ける仕組みなのである。

 

 

昨日はライブ、そして眠れない夜、今日の午前は映画を観てしまったので、デートに向かう時には正直なところくたくたではあった。でも私の方から会いたいと言って実現したデートなのだから、しんどそうな素振りを見せるなんて彼女に対して失礼である。きつめの栄養ドリンクを飲み、急いで待ち合わせ場所へと向かう。前回のデートは彼女の家の最寄り駅だったので、今回のデートは私の家の最寄り駅にした。集合時間5分前、時間に対してきちんとした考えを持っている彼女は、「そろそろ着くよー」とほっとする一言をさりげなくくれる。「私もあと少しで着くよー」と返し、私はぎりぎりで集合場所に着いた。彼女は既に集合場所にいて、私の方から彼女に声を掛けるのは今回が多分初めて。「久しぶり。よく来てくれたね」「こんにちは、久しぶりだね」と簡単に挨拶を交わし、今日のお昼ご飯の場所であるハンバーグ屋さんへ向かう。天気は気持ちいいくらい晴れていて、昨日までの寒さがだいぶ薄らいでいたけれど、時折吹く冷たい風が私の昂揚した心を落ち着かせてくれた。彼女は事前に髪を切ったと教えてくれたが、素人目にはよく分からなかった。でも以前の髪型も今回の髪型も、どちらも可愛らしい彼女に似合っている、素敵な髪型だった。そのことを伝えると、「でも、職場の人には気付かれなかったんです。お仕事中は髪を縛っていることもあるんでしょうけれど」と口をぷくーっと膨らませる彼女、私はもっと女性の些細な変化にも気付こうと決心する。

 

 

ハンバーグ屋に着くまでの数分間、彼女は街にたくさんのお店があることを、「とても都会。私の住んでいる街に比べてとても都会で良いですね」と褒めてくれた。彼女の、さりげなく褒めるというスタンス、そういうところを私が彼女を好きになったぶぶんのひとつで、これから一緒に暮らしていく(早すぎるか)として、その相手がどんな逆境下でもポジティブに振る舞っていてくれると、私もポジティブでいようと思えるし、その循環できっと素敵な人生を送れるに違いない。「えー、こんな喫茶店もあるんですね。うどん屋さんもある。ここのパン屋さんもとても美味しそう。いいなー、いいなー。(私の住んでいる街)は都会なんですね」と言って、それに対して「自分は東京に来て最初からここに住んでいるから、都会という意識はあまりないかな」と面白くもない反応をしてしまった。もっと、お笑い芸人バリに相手を笑わせられるような、それこそお笑い好きの地元の先輩のようにサービス精神旺盛な返しが出来るといいな、いいなじゃくて努力しないと出来ないようにならないよ、と自分を戒めていた。時折、隣を歩いている彼女と軽く接触して、その時に彼女の柑橘系の匂いがふわっと私の鼻腔をくすぐる瞬間、私は今、恋愛をしているのだな、と実感させてくれる。この歳になっても恋愛が出来ること、彼女に感謝しても感謝しきれない。本当にありがとうね。

 

 

ハンバーグ屋に着いた。集合の時間を普通のお昼ご飯の時間よりもちょっとだけずらしていたので、コロナ禍でも大繁盛しているお店だけれどテーブル席が運良く空いていて、少し待ったら案内された。階段をちょっと上がったところの手前の席で、料理人が料理している姿がよく見える席だった。店員さんがすぐに来て、店のコンセプトを説明する。「どれにしようか迷うなー。でもこのおススメのハンバーグにします」と、このお店に来た時に毎回私が頼んでいる、美味しいハンバーグを彼女は頼んだので、私は店長のお任せハンバーグにした。すぐにメニューを注文し、実際に会うのは2週間ぶり、電話越しでは1週間ぶりの会話に興じる。今までのデート同様に、二人の何気ない日常を交換する時間で、彼女は5月に一番仲の良い友達とディズニーに行けることになったこと(私はその日は実家に帰省しているだろう、多分)、私は彼女のしたがっていたゲームを昨日からやり始めたこと、それに対する彼女の過去の思い出の話。今までの生活範囲内で関東圏以外の人と会うことが無かったので、東海出身の私と話すのはとても貴重であること(ええと、もしかして「貴重な東海出身者」という枠で私は彼女と一緒に過ごせているのかな。いやそれは考えすぎかな)。愛知県は関西だと思っていたこと。私のイントネーションについて初めて言及されたことが印象に残っている。それと、お仕事がしんどいしんどいよ、しんどいから同じ職場の同期とこの間の夜お話をしていたけれど、とても暗い話ばかりしてて、だからもしかしたら転職するかもしれない、ということを話してくれた。結構重めの悩みを打ち明けてくれるのは私の事を信頼してくれている証だと思うから素直に嬉しいけれど、仕事がきつい、特に人が足りていないのに補充されることはなく、そのしんどさからどんどん人が辞めていく負のループから抜け出せない彼女の職場、ひいては彼女の所属している業界の事を思い、国家になくてはならない存在なのだから、そこで働いている人をもっと手厚くサポートしてくれればいいのに、税金を無駄な用途に充てているくらいなら、とちょっと攻撃的なことを考えた。でもそんな意見は敢えて言わないで、「辛いよね。もっと楽にならないかな」と楽観的なことばかり言っていて、それは私の意見で彼女の今後が決められてしまう恐怖があった。私の些細な意見で彼女の人生を決めるのは荷が重い、私は彼女の生涯の伴侶になったわけではないので、生半可な意見を言うくらいだったら、彼女の悩みにそっと寄り添うくらいがちょうどいいと思っている。けれど、それが正解なのかどうかは分からない。

 

 

コミュニケーションに長けていない人間なので、話し上手の彼女と話しているとき、私はちょっとだけ自分の能力の低さに嫌になるけれど、そんな私をそっと包み込んでくれるような対応をしてくれる彼女は女神だと思っているので、私はずっと彼女の事を大切にしていくし、彼女を傷つけるものから彼女を救いたいと思っている。でもまだ付き合って1カ月も経っていないので、そんなことを言っても嘘くさくなるから、私はまだ自分の本当の気持ちを正直には伝えられていない。本当は「好きだよ」という気持ちを素直に表現したいけれど、今日も彼女の言動を見ていて、多分彼女は私の事を嫌いなわけではない状態なので、「嫌いな状態ではない」から「もしかしたら好きかも」の状態に持っていくことが今の私がするべき行動で、でもそうするためにはどうしたらいいのかよく分からないので、嫌われない行動を出来る限り心掛けていた。そんなまどろっこしいことは考えないで、「(彼女)のことが好きだよ」と言葉でも行動でもどんどん表現していけばいいのかもしれないけれど、そんな博打みたいな行動で彼女を失いたくないから、どうしても守りの姿勢に入ってしまう、そんな自分がちょっとだけ情けなかった。

 

 

注文してから10分ほどして、前菜が届く。「ルッコラってこんな味がするんですね。でも体にいいから食べないと」と自分から苦手な野菜に挑戦する彼女は野心家で、きっとその精神でたくさんの苦手を克服してきたのだろう。でも彼女は辛い食べ物がどうしても苦手で、だからもし海外旅行に行けるようになっても、韓国でひたすら辛い物を食べる旅行は実現できないのだと考えると、ちょっぴり寂しくなる。韓国旅行で辛い物を食べることは今後はないのだろうか......。私も一緒になって野菜を食べ、久しぶりの野菜に血流が良くなっていく気がして、野菜は毎日摂取しないといけないな、と自分を戒める。ちょっとしてハンバーグが届く。「ん~~、とても美味しい」と笑顔でハンバーグを食べる彼女、美味しい食べ物を食べて、その感想を外部に出してくれる人が大好きです。彼女が美味しい食べ物を食べて美味しそうにしている姿が本当に大好きなので、これからのデートでもたくさんの美味しいものを一緒になって食べたい。私も結構久しぶりのハンバーグに舌鼓を打ち、食事中も会話がテンポよく続くことが嬉しかった。でも、ひとつだけ気になることがあった。大人になる前の私だったらそこまで目くじらを立てるようなことではなかったのだろうけれど、でも、ちょっとだけ気になった。彼女のスマホには鬼のようにLINEが届いていて、それは彼女の話によると家族LINEなるものだそうで、基本的には緩いコミュニティだそう。人と一緒にいる時、それも2週間ぶりに会っているのに、LINEが届くとスマホを確認して、一人でにやにやしているのを見ると、「おーい、目の前にも人がいるよー」と思わず声を掛けたくなった。私も以前、同じようなことを他人にしてとても注意され、それ以降はよっぽどのことが無い限りは食事中、そもそも人と一緒にいる時はスマホを見ないようにしているだけれど、彼女も今までのデートではそういうことをしてこなかったのだけれど、あれかな、私といる時にあまり緊張しない、緊張しなくてもいいと気づいたのか、はたまた居心地が良いからそういうことをしてしまうのか。どっちにしても、久しぶりに会ったのだから私に意識を向けてほしい、そう思うのは我儘なのかな。今はそこまで関係性が深くないし、こんなことで喧嘩したくないので何も言わないけれど、仲が深まっていっても同じことをするようだったら、「そういうことをされると寂しくなるよ」と伝えるつもりである。

 

 

彼女はそんな風に、私といるときは緊張していないようだけれど、私は未だに緊張しっぱなしで、自分が人間とのコミュニケーションに慣れていないことを痛感させられた。緊張しているとどうしても話に集中できなくなり、うまく話が聞けないと気の利いたことも言えなくなり、その結果ぐだぐだな感じになってしまうことがある。でも彼女はそんなぐだぐださえも優しく包み込んでくれているような気がして、だからデートの最初では緊張しているのだけれど、デートが進んでいくにつれて緊張が解れていくのが分かる。でもその優しさに甘えているのは怠慢だから、私も彼女を包んであげられるようにしたい。私が彼女を守っているよ、と間接的に伝えられるようになれればいいと思っている。ん、自分はいったい何を言っているんだろう?

 

 

1時間ちょっとでご飯を食べ終え、彼女の方から「この後お茶にでも...」という雰囲気が出ていなかった。でも私は久しぶりに彼女に会えて、まだ彼女の成分を欲していたので(表現が気持ち悪くなるくらいに、彼女の事が好き)、「このあとお茶しよう」と誘ってみた。彼女はパフェが食べたいからあそこの喫茶店が良いかな、と提案してくれたけれど、でもそうするとあそこのパン屋さんのパンを持ち帰って家で食べることは出来ないかもしれない、優先度的にはパン屋さんのパンが食べたいな、ということで、カフェも併設されているパン屋さんでお茶することにした。会計を済ませ、ハンバーグ屋さんを出てから数分でパン屋さんに着く。ちょっとだけ行列が出来ていたので、(時間も時間だし、席が空いていないかも)という不安が過ったが、席はなんとか空いていたので助かった。「いつも(私)さんに奢ってもらってばかりなので、ここは私に奢らせてください」と胸を張って言ってくれる彼女、一方が奢り続ける関係ではなく、互いに奢りあう関係が素敵だなと思っていたので、そういう提案をしてくれてとても嬉しかった。彼女はパンに生クリームと苺ののっているパンが食べたくて、私もそれを食べたかったので、それを2つとコーヒーを頼もうとした。しかし彼女が、「結構お腹が膨れているので、1つのパンをシェアしませんか」と提案してくれて、私もそこまでお腹が空いておらず、半分くらいがちょうどよかったので彼女の提案を快諾した。ちょっとだけ並んで、3階まで上がってまた会話に興じる。そこの喫茶店はぺちゃくちゃと喋る人間はいなかったので、私は集中して彼女の話を聴くことが出来たし、私は私の事を冷静に話すことが出来た。前回の電話では甘えた口調になっていたので、今回のデートではきちっとした口調を心がけようとしていたのだが、彼女の声を聴いているとついつい甘えた口調になってしまったので、どうしたら甘えた口調にならないかを研究しなければいけなかった。喫茶店でもたくさんの話をした。でもそのなかでも一番印象に残っているのが、彼女が仕事を辞めたいかもという話だった。

 

 

仕事がしんどい、でもそれは人手不足で、人間関係が嫌になってとかそういうわけではないの。でも4月は1年で一番しんどい時期だから、毎日くたくたで、一週間が長いの。朝早く起きて、日中はずっと身体を動かして、で、この時期は残業も結構あるから残業して、暗くなってから家に帰って、ご飯を食べたらばたんきゅーなの。そんな生活がちょっとしんどくてね、だから最近は転職サイトを見ているんだけれど。なかなか求人が見つからないの。そもそもちゃんとして就職活動というものをしたことがないから、どんな風に転職活動をすればいいのかもいまいちイメージが出来ていないの。出来れば今と同じ業界で仕事がしたいんだけれど、全く畑の違う場所で働きたいな、という願望もある。でも私には資格もないし、パソコンも得意じゃないし、どんな仕事が出来るんだろうかって考えると答えが見つからなくて。私、どうしたらいいんだろう......。

 

 

彼女は真剣に悩んでいた。私はそれに対する解決策を持っていないし、多分彼女も解決策を求めてはいない。自分の悩んでいることを恋人に聴いてほしかった、それに共感してほしかったんだろうな、と思う。だから私は全力で共感したし、しんどかったら無理はしないでね、と彼女が苦しまないような場所へ行けるような言葉をかけた。それが私がすべき最善のことだったのかどうかは知らないけれど、私は少しでも彼女の仕事のしんどさがなくなってくれればいいのにな、と心から思っているよ。

 

 

茶店でのデートの終盤、次のデートの打ち合わせと、GWはいつ会おうかという話をした。次は来週の日曜日に会える、ああ、一週間に一度会えるのがやっぱりいいね、と思いながら、その日のデートの流れを簡単に整理した。そのあとにGWの予定の調整に入り、私は5月1日が良かったけれど、その日は彼女が友達との予定が入りそう、とのことだったので、5月3日に会おう、ということになった。その日は彼女の家に初めてお邪魔する日になるので、今から緊張している。その日は何時くらいから遊べるの、と訊いてみると、「何時からでもオッケーだよ」と笑顔で返してくれたので、彼女がしんどくならない程度の時間帯にお邪魔することになった。しかし、私はその日の前日にフェスへ行って体を全力で酷使するので、もしかしたら起きれるのが昼過ぎになってしまうかもしれない。そうならないためにフェスでは適度に休憩を取るし、フェスが来る前にしっかりと体力づくりをしておこうと思っている。

 

 

フェスで思い出したけれど、私はまだ彼女に、去年の9月からライブに行っていることを打ち明けていない。彼女から「最近はライブに行っていないの?」という質問をされたわけではないので嘘を吐いていないのだが、若干の後ろめたさはある。もし私がライブに行って新型コロナに感染し、それに気づかないで彼女に会って彼女にも感染させてしまったら、とても後悔することになるだろう。でも、ライブに行ったところで新型コロナに感染するわけではないし、そこのぶぶんをもっと真剣に考えるなら会社へ電車通勤している時点である程度のリスクは背負っているわけだし。仕事と娯楽で、感染したときの世間からの見られ方云々......、ということは考えても答えが出ないのでこれ以上は考えないけれど、じゃあ今後は一切ライブに行かないとなると生きている理由が無くなってしまうわけだし、彼女だって友達と一緒にご飯を食べたりショッピングをしたり......、ということを持ち出すのは卑怯だろう。この時期に会うことは、お互いにリスクを承知での事、と思うは勝手だろうか。

 

 

まだまだたくさん話したいことはあったけれど、彼女に会ってから2時間以上が経っていたし(彼女と一緒にいると時間があっという間に過ぎてしまう寂しさ)、彼女の顔にも疲労の色が出ていたので、飲み物を飲み終えたらすぐに店を出た。また道を歩いていて、「やっぱり(私の住んでいるところ)は都会ですよ。羨ましいな。私の家の近くは何もない、そもそも人が歩いていないんです」と楽しそうに周りを眺めている彼女を見てて、いつかこの街で彼女と暮らせることが出来たらいいな、そしてそれはほぼほぼ実現する、と勝手に確信していた。私の最後の恋愛は、彼女との恋愛になる。

 

 

「この間私の最寄り駅に来てくれた時、家まで送ってくれたので、私も(私)さんの家まで送りますよ」と彼女が言ったので、気持ちいいくらい晴れている青空の下、二人で一緒に歩いていた。私は今日、今日ならば手を繋ぐことが出来るのではないかと考えていた。しかし、彼女の両手は肩から掛けている鞄にしっかりとしがみついていて、そこから強引に手を剥がして手を繋いだら、彼女はびっくりしてしまうだろ。また、「手を繋ぎたいな。繋ごう?」なんて言葉を言って、「いやいやいやいや、まだそういう間柄ではないでしょう」と返されたら1ヵ月は寝込んでしまいそうなので、思い切った行動は取れなかった。彼女はとことん優しいので、そういった人を傷つける拒否反応は示さないだろうけれど、(別にまだ手を繋ぎたいわけではないのだけれど......)という心理状況のもとで手を繋いでも、彼女の心が離れてしまうだけなので、私は家に着くまで彼女と手を繋ぐことが出来なかった。手をつなぐ決心がなかったのはもう一つの理由があって、先ほどの喫茶店での出来事なのだが、彼女の口元にクリームがついていて、それを私が持っていたハンカチで拭こうとしたら拭かせてはくれなくて、「なんかついていたの?」と自分でさっと拭いたので、まだ口元のクリームを拭かせるほど心を開いてはいないのだろうな、と気付いてしまった。彼女が私に心を開いてくれるには、時間が解決してくれるのか、それともちょっとした勇気を出して大胆な行動に打って出ていいのか。これは今後の最重要課題で、絶対にしくじることは許されないことなので、とことん悩んで自分なりに答えを出そう。

 

 

私の家に着く。「ここが(私)さんの家なんですね。とても分かりやすい場所にありますね」と彼女は言う。あと数十秒で彼女と別れる。もうちょっとだけいたかった。だから、「ここまで来てくれてありがとう。でも我儘かもしれないけれど、(彼女)を駅まで送り届けてもいいかな」「えー、でも(私) さん大変じゃないですか。私はもちろんいいですよ」との ことだったので、また数分間歩く。ああ、このまま駅まで辿り着かないといいのにな、と思っていても、私の家から駅までは近いので、ものの数分で到着する。「とても楽しかった。また来週ね」「私もとても楽しかったです。ハンバーグ、御馳走様でした。来週の映画楽しみですね。それでは」というやり取りをして、彼女は改札を抜けていった。振り返ってくれるかなどうだろうかな、と待っていたら振り返ってくれたので全力で手を振って、そしてお別れした。

 

 

家に帰ったあと、先ほどの彼女との幸せな余韻に浸っていたかったので、音楽を聴かず、スマホも弄らず、ぼおっとしていた。ああ、幸せだ、幸せすぎる。自分はとても楽しいと思ったけれど、彼女も楽しんでくれたかな。会話、もうちょっと勉強しないといけないな。彼女が好きなものは大体把握したから、それらの勉強をして、彼女とそれらについて楽しく話せるようにしたい。私の好きな音楽や本、ドラマや映画はおいおい好きになってくれるといいな。いつか彼女とフェスに行って、立っているのに疲れたらすぐに休憩しよう。ああ、早くコロナが収まってくれないかな。明日から東京でも「蔓延防止措置」が開始するけれど、多分あんまり変わらないだろうな。今日も人出は相変わらず多かったし(人の事は言えないけれど)、それは明日以降もあまり変わらないはずだ。自粛する人は外部からあれこれ指図されなくてもしているだろうし、自粛しない人はどれほど口を酸っぱくして言われてもしない。もうそういう感じが世間には広がっているのだ。彼女、GWに家族で旅行に行くと言っていたけれど、無事に行けるといいな。そこまで遠い場所ではないから、まあ大丈夫だろう。という気の緩みが駄目なのかな。

 

 

早く、彼女ともっと仲良くなりたいな。来週の日曜日の、しっかりめのデートがとても楽しみで、その楽しみを糧に明日からの1週間の労働が頑張れそうです。とは言っても再び在宅勤務が導入されたので、またのんびりした日々に戻りそうです。