眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

自分を曲げてまで彼女に好かれる、ということ

私と彼女との共通点はそんなにない。私は読書とお笑いと音楽がはちゃめちゃに好きだけど、彼女はその分野はそこまでだそう。彼女はファンシーなものであったりゲームであったりが好きで、あとは緩い好きがいくつかあるんだとか。

 

 

彼女は平日は朝早く起きて仕事に行って、仕事から帰ってきたら20時過ぎには寝てしまう。休日も朝早く起きて、最近の休日は友達と会うことが多い。私は平日は普通の時間に起きて、普通の仕事をして、19時には家に帰り、だらだらだらだらしていたら25時まで起きていることが多い。休日は10時過ぎまで寝ていることが多く、最近だとライブに行くことが多い。東京に友達がいないので友達と遊ぶというイベントは発生しない、彼女と遊べたらいいなと思うけれど彼女は仕事か友達との約束があるので、今月は一日中遊べるのは多分一日しかない。その貴重な休日、私はデートプランを用意していなかった。この間の電話で、「今度会えるときはなにしよっかー?」「なにしよっかー?」と二人で考える時間が幸せだと思っていたので、そんなことをしていたが、上手いこと考えが出てこなかった。そのときに彼女が出してくれた、「気になる映画があるので、それを観に行きましょー」という案を採用することにした。今の時期だったら、「ビバリウム」「すばらしき世界」「シン・エヴァンゲリオン」「まともじゃないのは君も一緒」あたりが気になっていて、でも彼女はそれらじゃなくて、とある映画が観たかったんだと提案してくれた。提案してくれたのは有り難かったけれど、残念ながら私はその映画に全くと言っていいほど興味がなかった。

 

 

生まれてきた環境が全く違うし、好きになったものとの距離感も違うし、だからこそ価値観は異なる。だからしたいと思うことが合致することはなかなかに難しい。そこでどこまで自分を彼女に合わせるのか、言い方は悪いが自分を曲げられるのか。私は自分を曲げることに関してそこまで抵抗はない。私はどうしても一つの物事に異常なまでに執着してしまい、それ以外の分野には全然興味がなく、だから私の知らない分野のことを知れるのは嬉しい。私がそこまでではなく彼女が大好きなものを、私は進んで受け入れたいと思う。でも反対はどうなんだろう。こんな時代だから難しいだろうけれど、コロナが落ち着いたら一緒にライブに行ってくれるかな。ライブに行く前に、私が好きだと思っているロックバンドを好きになってくれるかな。でも残念なことだけれど(残念ではないかな)他人に、彼女だとしても他人に自分の好きなものを好きになってもらいたいという願望がさらさらなくて、それは他人に理解してもらうことは不可能だからと諦めているわけではなくて、好きなものは各々が勝手に好きになってくれ、自分の好みを押し付けるなんて下品な行為をしたくないとつくづく思っているから。だから私が自分を曲げてまで彼女の趣味を一緒に楽しむのは良いけれど、その逆は別にどうだっていいよということ。

 

 

今回書きたかったのはこんなことではなくて。彼女が私と同じくらいの熱量で私に向き合ってくれているのかな、という疑問のことが書きたかった。私は数少ないデートとLINEのやりとりで、(この子と一緒にたくさんの楽しい時間を過ごしたい)と思って、告白をした。それに対して彼女はOKしてくれたけれど、その時彼女は私のことが好きだったのだろうか。ただ単に、別に振る理由もないし、これ以上マッチングアプリで自分を消耗しても疲れるから、ここで手を打っておくかという「キープ」の精神からOKをしてくれたのではないか、という不安がある。別にそれでも良い。現に今付き合えているのだから、そこまでの過程は別にどうだって良い。今考えなければいけないことは、彼女に好意を持ってもらうために、私はこれからどのような言動に気をつけなければならないのかということである。LINEは毎日返してくれる(多くて3往復だけれど)し、明日は2回目の電話をしてくれることになったし、再来週の日曜日には一緒に映画を観てくれるで(〜〜してくれるという表現は適切ではないか)、「鬱陶しいな」という感情を私に抱いてはいないだろう。ここからの私の言動で、彼女が私に対してどのような感情を抱いてくれるのかを自由自在に変えることができるのだ。これをチャンスと見なさないでなんと見なそうか。あちらから積極的にコミュニケーションを取ってくれる気配はないけれど、それでも私は彼女のことがまだ好きだし、一緒に生きていきたいと思っている。だったら、自分から進んで行動していくしかないだろ。そんなことをうだうだ考えている土曜日の夜。土曜日のお仕事なので、平日よりは早い時間に退勤して、健康的な時間に彼女からLINEが来て、それに返信して、ああ幸せだな、この幸せをきちんと抱き締めたいなと思っている。私はもうこれ以上、無駄なことをしている余白がないので、早いところ決定打を決めなければいけない。そんな焦りから、「彼女は私のことを好いてくれているのだろうか」という、考えても答えの出ない問いを考え続けて心を消耗している。ああ無駄だ無駄だ、考えても無駄なんだよ。相手のことを知りたかったら面と向かって話した方が手っ取り早いんだけれどな。でもぜんぜん会えないんだよな。ああもどかしいもどかしい。そもそも恋愛とはもどかしいもので、それを体験できていることは私は曲がりなりにも恋愛を体験できている、幸せ者なのかもしれない。本当にそうか?あっちへ行ったらこっちへ行ったりして、落ち着いたところへ到着できたらいいのにな。それはいつになるのかな、私の元に訪れてくれるのかな。ぐちぐち考えていないで、今から彼女に電話して、自分の気持ちを伝えればいいんじゃないの、と思ったけれど、いやいやいやいや、まだそんなに仲が深まっていないのに、お仕事で疲れてうとうとしているであろう時間帯に電話をかけることは彼女に負担を強いることで、それをしてしまうことで彼女が無意識のうちに私のことを(鬱陶しい)と考えてしまう、それがあまりにも怖いからこんな時間には電話はしません。大人しくNetflixでも見ておけよ。でもテレビをぼおっと観ていても気付いたら彼女のことを考えてしまっていて、やっぱり私は彼女のことが好きなのかな、それともそんな風なことを満喫したいから無理にそう思っているだけかもしれない。この問いに答えはない。答えはないから無理に答えを出そうとしなくてもいいんだよ。気になるけれど、自分の中でそっと放っておくこと。あまり彼女にしつこくしないこと。でも彼女に好きになってもらう努力を考えて、それを実行すること。ああ、一発で彼女に好きになってもらえる魔法があったらいいのにな。でもそんな魔法があったら、あとで痛い目に遭いそうだから、私は私の力で彼女に好きになってもらう。とりあえずゴールデンウィークに一日でもいいから、会えたら良いな。5月のことはそれから考えよう。