眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

2021年1月27日(水)

最後に出社したのが先週の水曜日なので、約一週間ぶりとなる出社となった。昨日はビール(500ml)にかまけていたせいで床の上で寝てしまうという愚行に走り、午前2時に起床、すぐにロフトに上がって寝るも、朝は眠たさの権化となっていて、だからそこまで出社したい気分ではなかった。炊飯器にご飯が残っていたのでそれにふりかけをかけて食べ、ちょっとしてから出社するために外に出る。平日の朝早い時間の電車は相変わらず混んでいて、不愉快を抱えながら会社へ向かった。久しぶりの会社は最後に出社したままで、出社していない間に溜まっている雑務をこなしていくことでリハビリを行っていく。誰かに執拗に話しかけられることなく訥々と仕事を進められるのはあまりにも居心地が良くて、そりゃ在宅勤務だと怠けてしまうわけだ、と合点がいった。人が少ないといってもそれなりに点在しているので、少々の緊張感を持って仕事に取り組めるのがいい。空調もそこそこ快適で、自費で光熱費を負担しなくてもいいのは大きい。在宅勤務をしたらそれに対する手当が支給される会社もあると聞くが、私が勤めている会社は一切そんなものはなかった。家賃補助もケチっているし、そういうところでお金をがばっと放出すれば少しはやる気が出るというのに。やりがいだとか人間関係だとか、最終的にやる気を生み出すのはお金だよ。潤沢なお金を頂いていたら自然と仕事に対する向き合い方も変わってくるだろう。そろそろ入社して7年目になるのだが、給料が1年目に比べてあまり変わっていないのは由々しき事態で、そろそろお金のために転職を考えてみるのもいいかもしれない。いつまでも同じところにいたら腐ってきてしまうので、適度に新しい風を取り込みながら前に進んでいくのがベターだと思う。そんなことを考えながらも手と頭はしっかりと動いていて、夢中になって仕事をしていたらあっけなくお昼休みに突入した。弁当のためのご飯を炊いていなかったので、外に出てうどんを食べる。そこそこ久しぶりに食べるうどんは美味しかった。会社に戻り、The Cheseraseraをえんえんと聴く。来週の土曜日にライブがあるので、楽しみを抱えながら聴いていた。すぐに休みは終わり、午後も午前と同じように気楽に仕事を進めていく。猛烈な締め切りに追われているわけでもなく、難解な仕事に立ち向かっているわけでもない、イージーモードの時間がのんびりと流れていた。ふと、喉の渇きがそこまでないことに気付いた。別に取り立てて行動を変えたわけではない、何が原因なのかよく分からなかった。同じチームではおジイさんだけが出社してて、おジイさんはそこまで私に干渉するようなキャラでもなかったので、一人黙々と仕事を進められるのは愉快だった。やっぱり出社して仕事をした方が私には合っている。家族と暮らしていたりしたら一人の寂しさは抱えないだろうけれど、一人でずっと家の中にいるというのは、どれだけ魅力的なコンテンツに囲まれていたとしても寂しいものである。それにマッチングアプリで必要以上に体力を削られてしまったので、会社の人間だとしても近くに存在しているのはちょっとだけれど救われた。

 


定時を迎える頃には心地よい疲労に包まれていて、「(特に大したことをしたわけでもないけれど)仕事をしたぞー」という気分になって会社を出るのは気分が良かった。外に出ると同じように退社して、家路を急ぐ人でごった返していた。ああ、やっぱり会社勤めはいいな、いいねと思いながら電車に乗る。人は結構乗っているけれど、今の私の気分は好調なので、そこまで不快には感じられなかった。気分があまりにも良かったので同期とどこかで一杯したい気分になったが、そんなことをしている状況ではないし、飲みに行くような同期はほぼほぼ在宅勤務なので、その思いは叶うことはなかった。

 

 

松井玲奈「累々」のサイン本の取り置きをしているので、久しぶりに池袋に行くことになった。最後に行ったのが去年の11月頃なので2カ月ぶりの来訪となる、今日は既に満たされた気持ちなので明日でもよかったが、緊急事態宣言のせいで本屋の営業が19時30分までで、明日も定時で帰れる自信がなかったので、今日行くことにした。池袋は人でごった返していた。こんなに人が出ているのに急激に新型コロナの感染者数が減ったのは、飲食店での感染が多かったからだろうか。スーパーでも人はたくさんいるし、外は人で溢れかえっているのであまり家から出たくはないのだが、家に居続けると精神がへこたれるので、適度に外出したほうがいい。三省堂書店でお目当ての品を引き取り、せっかくなのでジュンク堂書店もうろうろしていた。新しく入荷された本で欲しいものがあったが、今年は本の購入を極力減らす方針でいるので、泣く泣く諦めた。

 

f:id:bigpopmonsterpro:20210127201112j:image

f:id:bigpopmonsterpro:20210127201137j:image

 

池袋に来たからには、勿論無敵家へ行った。混雑している雰囲気だったが、中に入るとそこそこ人がいた。カップルが多い印象を受けた。いつものラーメンを食べた。脂がぎっしり入っていたが、最近は健康的なものを食べていたので、今日くらいは許してほしい気分だった。スープを全部飲み干して(これをするから太るのだ)、すぐに店を出た。 

 

f:id:bigpopmonsterpro:20210127201150j:image

 

家に帰ってからすぐにシャワーを浴び、先程買った本を読み始めた。松井玲奈の第2作目となる「累々」は、普段は小説家ではない人が書いたものに思えないほど良く出来た小説で、描写の一つひとつに感嘆した。お話のテーマが恋愛で、結婚間近のカップル、セフレ、パパ活......、など、元アイドルが書くには少し刺激的な内容であるが、それをきちんと書き上げる彼女の技量に感服した。今作は「連作」短編集で、一見繋がっていないように見える短編は読み進めていくと実は繋がっていて......、と実に良く出来た作品だった。もし筆がのったら次回作も期待したいところである。夢中になって小説を読んだのは久しぶりで、最近はドラマ熱がヒートアップしていたが、これからは当分小説を読んでいくことになりそうだった。 

 

「女の子に幻想を抱いちゃダメですよ。私が上手に生きてくためには全部必要なことなんです。彼氏がいることも、その友達と関係を持っちゃったことも。パパ活してることも。全部私の中では筋が通ってるんですけど。そういう自分なりの筋って他人には理解され難いですよね。......枠にはまらず柔軟に生きるための、バランスですかね」

松井玲奈「累々」p116より

f:id:bigpopmonsterpro:20210127220538j:image

 

マッチングアプリを開いて、数日メッセージのやり取りをしている人から返信が来ていないのでどうしたのだろうか、と思ったらマッチングアプリを退会していた。はああああ、今までのは一体何だったんだろう、という虚無に襲われる。真面目にやり取りする意志がないのならマッチングアプリをしないで欲しいと思ったが、そもそもマッチングアプリとは軽々しく人と繋がれる世界であることを思い出して、嫌な気分になった。マッチングアプリに縋る自分が嫌で、もう当分は触りたくなかった。自然な出会い方をしたい、例えば仲のいい友人からの紹介してもらう、とかそういうのを体験したい人生だった。草臥れた心に小説を注ぎ込みたくなったが、24時30分を過ぎていたので大人しく寝ることにした。当分は小説に夢中になって、現実から目を背けよう。