眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

溶け出る告白

小学4年生の時、同じクラスの女子に告白された。その女子とは体育で同じチームで、私は足が速かったし他の運動でもいい成績を残していたので好印象受けたのかもしれない。面と向かって話すのが恥ずかしいのか、私の家に電話に掛けてきて、「付き合わない?」と言ってきた。そのとき私は公文式の宿題でいっぱいいっぱいで、女子と付き合うとかそういうことを考えている余裕がなかった。「ごめん、付き合えない」と言って電話を切った。電話を切る寸前、「まじかーーー」という、その女子ではない女子の声が聞こえてきて、私への告白はまるでイベントのようであった。そっけなく告白を断ったので、次の日から少々肩身の狭い思いをすることになった。告白をしてきた女子はクラスのカースト上位に属する女子で、だからクラスの殆どの女子が私に対して冷たい感じで向かってくるのであった。私は当時から鈍感だったので、「そういうこともあるか」と思うだけで、深刻に捉えてはいなかった。実は当時、好きな女子がいた。しかしその女子は私に告白してきた女子と仲が良く、仲が良いというよりはどちらかというと使っているような感じがして、それ以降その女子に話しかけるのは難しくなった。小学生の男なんて色恋沙汰に疎く、そんなことがあっても前と変わらず男子と遊んでいたし、公文式の宿題に熱心に取り組んでいた。公文式では国語、数学、英語を取っていて、国語では読書、数学では計算ドリル、英語はリスニングと、それぞれ一生懸命にやっていたので、それらの科目に対して苦手意識はそこまでなかった。自分の学年よりも上の学年の教材をやっていることは私に優越感を与え、そのせいで性格がねじ曲がったように思う。

 

 

そのあと告白してきた女子とどのように接していたのかあまり覚えていない。小学5年~6年の時の記憶がどうにも曖昧で、もしかしたらとんでもない事故にでも遭ってしまって記憶が欠落してしまっているのかもしれない。或る日、給食のときだったか、しゃがんでいる状態だった私は急に体を起こすと頭がかち割れるのではないか、と思われるほどの痛みが頭に走った。最初、誰か私を憎んでいる人間が思いっきり頭を叩いたのかと思って周りを見回したが、犯人の気配は漂っていなかった。「黒板、黒板」と近くにいた同級生が私の頭と黒板の縁を交互に指さしていて、つまり私は黒板の縁に思いっきり頭をぶつけたようだった。血がだらだらと流れ、これはまずいと考えた先生が親を呼び、親とともに病院へ。頭に何かしら効果のありそうな塗り薬を塗り塗りされて、「こんなもんでしょう」と先生が私の頭を見て言った、目ではなく頭を見て言ったことが6年生の記憶で鮮明に覚えていることで、他の事は靄がかかったように思い出せない。好きだった女子は学年一背が高くて、私よりも背が高かった。給食は残さず食べ、牛乳がいつも余っていたので、余った分も調子に乗って飲んでいたら吐いた。