眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

2020年12月13日(日)

「もったいない 君のそのもやもやが
もったいない 奴を殺せるのならば
もったいない ほら溜めこんだ怒りは
煉って千切って桜吹雪」

 

「動物園に行くんじゃなかったの?」という声が遠くから聞こえてきて、「いや、今日はもう諦めるよ。寝させてくれ」と返事をしたような。これは夢の中の話なのか、それとも現実に起きていることなのか曖昧なままでその記憶は遠くへと過ぎ去った。何度か目が覚めるが、眠けがあまりにも酷いのですぐに眠りに戻って、それを繰り返していたら13時になっていた。朝の散歩は叶わず、本当だったら動物園に行くつもりだったのに、現実は自室で睡眠の取りすぎで体がだるくなっている人間が一人いるだけだった。朝ごはんを今更、本格的に食べるのもなんだかなあ、ということで食パンを一枚食べて、続け様に味噌煮込みうどんを食べる。クオリティの高いのが味噌煮込みうどんで、この商品が東京でも売っていたら買って、頻繁に食べるんだろうけれど、これは多分名古屋限定のものじゃなかろうか。昼飯を食べて一段落すると、そのあとは何をするでもなくリビングでだらだらを謳歌していた。今回の帰省で読むつもりだった本は全然進まず、勉強をすることもなく、ただだらだらとネットを眺めたり、家族と話していたりすることが楽な生き方であるような気がしている。理解しづらい本を読んで、たくさんの時間を費やして読み終えて、「結局はこの本は何が伝えたかったんだろう。そもそもこんな本は読む必要がなかったんじゃなかろうか」と思うとせっかくの読書が虚しいものになってしまい、私の生きる糧がぐらついてしまう。実家にいると楽な方へ楽な方へと心がけて傾いてしまい、しようと思っていたことが全然出来ていない状況、それを是とすることの出来ないもどかしさよ。

 

 

今日はふらりと外に出かけて散歩をすることもなく、くだらない番組を眺めては渇いた笑いを繰り返していた。牛乳がないから買いに行かなければならないという事実、そして今日はアナの誕生日なのでスポンジケーキと生クリームを買ってこなければならないという事実があり、だから17時過ぎに家を出て、幾つかのスーパーマーケットをはしごした。必要な物を買い揃え、1時間後にようやく家に帰り着いて、くたくたになった、お腹が空いていたけれど兄はまだ帰ってこなかった。今日は夕飯にお寿司を食べるということで、兄に注文を任せていたのだけれど、一向に帰ってくる様子がないので、仕方なく家にいる家族だけで踊って時間を潰していた。19時前にようやく兄から「あと少しで家に着く」という連絡が入り、より一層激しい踊りをしてから、汗をふきふきしながら水分を摂取する。19時30分にお寿司を携えた兄が帰ってきて、いつぶりか忘れてしまったお寿司を夢中で食べる。100円なのにこのクオリティは反則技だろ、いつか私の近所にも店が出来てほしいものだ、と思いながら11皿分のお寿司を食べたらすっかりお腹が膨れてしまって、眠気も急激に強まり、このまま床暖房のついたリビングでぐでえとなりながら寝てしまいたい衝動に駆られた。ケーキ作りは21時くらいから始めるので、ちょっとくらいは寝てしまってもよかったのだろうけれど、一度寝てしまったら明日の朝まで寝てしまう自信があったので、ギリギリのところで意識を保っていた。体をゆっくりと休めたかったので、追い焚きしたお風呂に浸かって、明日の夜には東京へと帰らなければならない現実を思い出していた。

 

 

明日、有給休暇を取っておいてよかった。上司からは、「どうしてこんなにも休むのか?」としつこく聞かれたから鬱陶しかったが、それでも月曜日まで休みを取っておいてよかった。それとともに、来週もまた地元に戻って来なければならないことを面倒に感じた。コロナの感染者数が激増して、一瞬の緩みも許されないような状況での結婚式、少しくらいは連絡をくれるのが礼儀なのでは?と思ったが、私の方から、「コロナを移してしまうかもしれないので、ギリギリで申し訳ないけれど欠席します」というのが礼儀だったのか。どちらが正解なのか知らない、どっちも正解ではないかもしれない世界を私たちは生きていて、こんな状況でも結婚式を敢行する彼女のことを少しだけ思っていた、ほんの少しだけ。そのあともだらだらとし、「ケーキの準備が出来たよー」とリビングからお呼びがかかったので、急いでリビングへと向かう。一度、違うリビングに入ってしまい、気まずい思いをしてしまったことは家族には内緒にしている。姉の誕生日をこうやって家族で祝うことは今年が最後だろう、私はこの時期に実家にいることはないだろうし、兄はもうよその家で暮らしているから。だからこそケーキの蝋燭に火が灯り、蝋燭の火を吹き消す前に姉が語った決意があまりにも切実で、ついつい茶々を入れてしまいそうになったが、それはあまりにも場違いだということは理解していなかったので、火が吹き消されるのを固唾を呑んで見守っていた。砂糖が家になかったので、砂糖の代わりに蜂蜜を使ったケーキは美味しくて、でも食べ終わったらちょっとだけ気持ち悪くなってしまった。

 

 

姉の誕生日の儀式が終わり各々が自室に戻る、私はまだリビングでだらだらとしていなかったのでだらだらを継続し、そうしていたらあっという間に時間が過ぎて23時になってしまっていた。自室に戻り、昨日や今日の出来事をスマホでぽちぽちと入力した。実家にも私のパソコンはあるのだが、ディスプレイがいかれているし、キーボードの叩き具合が最悪で、スマホで文章をぽちぽちした方がよっぽど楽だった。30分ほど集中して文章を書いていたらだらだらな気分が少しだけ払拭されて、頭が少しだけ冷静になっていた。この勢いのまま読みかけの本を読みたかったが、時刻は既に24時を過ぎており、あれだけ寝たというのに私はまだまだ眠たくて、だからテキトーなところで文章を書くのを止め、部屋の電気を消して布団にくるまっていたら眠っていたらしい。