眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

「w.o.d. presents limited show “キャパシティ200”」@代官山UNIT(2020.12.4)感想

名前はちらっとだけ知っていたが、音源は今の今まで聴いたことのなかったw.o.d.。ライブをするというのでもしかっこよかったら行ってみようかな、と軽い気持ちで聴いた「1994」があまりにもかっこ良すぎて、速攻でチケットを取りました。

 

 

今回の箱は代官山UNIT。約1年前に1度行ったきりの、私にとっては非常にレアな箱。「キャパシティ200」と銘打たれているから、きちんと客数を制限していると思っていた。蓋を開けると一人の空間が非常に狭く(縦も横も80cm以下だった)、これではいつものライブと同じ密集率になってしまう。いつものライブよりもタチが悪いのは、熱狂的なファンは前方へ行くので真ん中あたりから余裕のあるスペースが生まれるが、今回は狭いスペースの中で、ちょっとでも動いてしまうとスペースからはみ出てしまうという、なんとも不親切な設計。これらはw.o.d.には何の罪もないので、これ以上つらつら書くのはやめます。

 

 

定刻をちょっと過ぎて暗転。SEで流れるVanilla Fudge「Ticket to Ride」がたまらなくかっこいい。これから始まるw.o.d.のライブの期待値をぐんと引き上げていく。メンバーが登場。すぐに演奏を始めるのではなく、3人が集まって儀式めいたことをしている、それがかっこよすぎ、優勝。私がもしロックバンドになることがあったら、曲の演奏の前にメンバーで集まって、気合を入れる儀式をしたい。1曲目は耳にこびりつくほど聴いた「Mayday」。音が綺麗、なのにときどき歪になっていくのが良い。音源以上に音圧が高いのに、嫌味に聴こえないのは彼らの演奏がたまらなく上手いから。

 

Mayday もっと音量を上げて 全部 かき消してくれ

 

とサイトウタクヤが歌う、そうだもっともっと音量を上げて、全てをかき消してくれと思う。普段のライブだと音圧が強すぎて楽器個々の音が聴き取り辛いことが多いのだが、今日のライブはギター、ベース、ドラムの音がしっかりと聴こえ、サイトウタクヤの透明感溢れつつも情動が零れそうな歌声もしっかりと聴こえ、最良の状態でライブを楽しめる。彼らのライブではいつもそうなのか、代官山UNITの音響が良いからなのかは知らないが、とにかく聴いていて負荷の少ない空間である。「Mayday」を演奏し終わり、客の拍手、ちょっとの間を空けて「PYRAMIDS」へ。この曲もかっこいいんだけれど、まだ音源は手にできていないので、こうやってライブで聴くことでどんどん好きになっていくんだろう。「丸い真理を蹴り上げて、マリー。」がどこまでも飛んでいきそうなほど、愉快過ぎる演奏でついつい笑ってしまった。気づいたら手を振り上げていた。ここで楽しくなかったら嘘だろ、ってくらいに空間はとにかく愉快だった。

 

 

暫し休憩。MCはしないバンドなのだろうか。「lala」は、コロナ前だったら一緒になって歌いたい曲、コロナが終息したら一緒になって歌いたい。とにかくバンドの演奏がしっかりしていて、観ていて不安になる要素がない。サイトウタクヤの歌声も安定している。いちいちの所作がかっこ良すぎるんだよ。「THE CHAIR」でただただw.o.d.の音を聴く幸せを噛みしめながら、「HOAX」、「Vital Signs」と畳みかける構成にうっとりする。

 

 

暫し休憩。ここでもMCはしない。「サニー」、「sodalite」と名曲を連発し、次の「みみなり」で思わず泣いてしまいそうになった。

 

みみなり声が消えた
君がくれたのに
みみなり声が消えた
まだ 聴けたらいいな
あぁ 思い出す
あぁ 聞こえだす
今 優しいこの喧騒

 

という歌詞を優しく歌い上げるサイトウタクヤが尊かった。この曲、w.o.d.のなかで一番好きな曲だったので、初めてのライブで聴けて本当によかった。生のバンド演奏で、ライブハウスで聴くと、一人で聴いているときよりもグッとくるものがあって、優しい、ただただ優しい気持ちになれる。w.o.d.に会えて本当に良かった。

 

 

休憩。ここでようやくサイトウタクヤのMC。

 

ライブで演奏するために曲を作っているから。こんな状況になってどうすればいいか分からなかった。

 

とコロナがライブハウスをめちゃくちゃにしてしまったことに対して、赤裸々に話すサイトウタクヤ。それでも今日、こうやってライブを出来るのが本当に嬉しい。そのMCを聴いていて、今年前半辺りにライブが軒並み中止になっていって私もどうしたらいいのか分からなかったし、こうやって少しずつでもライブが出来るようになっていけているのが本当に嬉しい。ロックバンドがライブをし続ける限り、私は彼らの演奏を観るためにライブハウスに通い続けるだろう。「スコール」、「楽園」、「Fullface」と新旧織り交ぜた曲を一気に演奏していく。その曲順に違和感がないのは彼らが鳴らす音楽は全てがしっかりとした想いで作られているからだろうし、だからこそ本編の最後に演奏された「1994」で、

 

最高速で流れていく 想いが
高く上がって 消えてくように
平成は空にとけた

 

で歌われて、私の平成はようやく終止符を打たれた気分になった。

 

 

鳴りやまないアンコールの拍手。

 

一曲だけ演奏して帰ります。

 

ということで演奏された「Wednesday」。その演奏が終わって彼らが颯爽とステージをあとにしてもなお、まだまだ彼らの音楽を浴びていたいと思っていた。

 

 

それにしてもあっという間のライブだったな、と思って時計を見るとライブが始まって1時間しか経っていなかった。ワンマンなのに曲数が少ない、1曲の時間が短い、MC殆どなし。そりゃ短いわ。でもそれくらいのほうがあっさりしていて、何度でもおかわりしたくなるのかもしれない。ビールで火照った顔を夜風で冷やしながら、代官山という慣れない土地を歩いて行く。これから彼らはもっと大きくなっていくだろうし、その活躍を傍で見ていたいから、ライブがあったら安直にチケットを取ってしまうんだろうな。それくらいに今日のライブは素晴らしかったし、こんなかっこいいバンドを見つけられた自分を褒めてあげたい。次のライブはいつだ?

 

 

<セットリスト>

01.Mayday
02.PYRAMIDS
03.丸い真理を蹴り上げて、マリー。
--------------------------------------
04.lala
05.THE CHAIR
06.HOAX
07.Vital Signs
--------------------------------------
08.サニー
09.sodalite
10.みみなり
--------------------------------------
11.スコール
12.楽園
13.Fullface
14.1994
--------------------------------------
EN
15.Wednesday

f:id:bigpopmonsterpro:20201205000252j:image