眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

夜を越えていく

最近ずっと、調子がよろしくなかった。季節の変わり目だとか身の回りで起こっていることとか、そういうことが原因なのは分かっているけれど、いつまでも前に進めないのがもどかしくて嫌だった。ここ数日はすんなりと寝ることも出来ず、眠気を抱えて一日をひきずっていた。それがどうだ、今日になってその不調を忘れてしまうくらい無敵の状態になっている、それはどうしてなんだろう。前までは目の前に歩いている人が怖くておどおどしていたのが、今日は怯えることもなく、自信を持って歩くことが出来た。なんで急に元気になってしまったのだろうと考えていて、一つの要因として思いついたのは、この数日間私を苦しめてきた仕事が昨日で一段落着き、ゆったりとした気持ちで仕事に臨めたこと。これが一番大きいと思う。昨日まではぎりぎりのところで踏ん張っていて、なのに周りの人は誰も助けてくれないし声を掛けてもくれない、まるで白い部屋に一人で閉じ込められて同じことをえんえんとさせられているような気分だった。本来であれば教育係であり一番近い先輩であるコピーロボットさんがもう少し近づいてくれてもいいのにと思うけれど、彼にはその意思がないし、自分の仕事のことでいっぱいいっぱいなのだろう。そこに期待するのはお門違いだ。今日は一日中ゆったりとした時間が流れていて、仕事にせっつかれて苦しい、という時間が一切なかった。その辺の時間の余裕というものが私の心を落ち着かせてくれたのだろう。あとは久しぶりに海鮮丼を食べて、海の幸に包まれて心身共に落ち着いたとかそんなところだろうか(適当)。他人の心がどのような動きをしているのかは知らないけれど、私の心は自由気儘に動いてしまうもので、「落ち着いた」気分を持続させるのが非常に難しい。豆腐のメンタルなのでちょっとした変化に怯えてしまう、よくぞこの歳まで生きてこれたものだ。何を書きたかったのか忘れたので、手が動き続ける限り何かしらをつらつら書いていく。いつぶりか分からないくらい久しぶりに気分が良かったし元気だったので、今まで私を苦しめてきたものの事についてちょっと考えてみた。そうしたら、「どうしてそんなちっぽけでしょうもないことに苦しめられていたんだろう」というくらい、客観的に物事を見ることが出来た。目の前の事に夢中になっているとどうしてもこの「客観的」という視点を失いがちで、余裕のない自分ばかりに目が行ってしまって落ち着きがなくなってしまい苦しい苦しいとなってしまうのだけれど、冷静になって周りを見渡せるようになるとそんな不安もなくなって、目の前にあることはそれ以上でもそれ以下でもない、ただの出来事でしかないということにやっと気付けた。そうして冷静になってみた時、今の人生って退屈じゃないか?ということになってしまった。今までは不安で頭がいっぱいいっぱいで人生が楽しいとかつまらないとか考えている余裕がなかったけれど、冷静になると、この人生、楽しいか?続ける価値があるか?と考えてしまう。のは悪い癖で、人生に価値を求めるのは愚者のすること、賢者は淡々と生活を続けていく人のことを呼ぶ、とか書いてみる。書いてみたところで私の人生の退屈さは一向に解消されない、それどころか「本当にこのまま続けるつもりかい?」とどこから現れたのかよく分からないような、こんな自分がいたんだって自分が悪魔の囁きを続けてくる。それに従って自分のしたいと思ったことを好きなだけしてみるのもいいだろう、そいつのことなんて無視して、今まで通り退屈で安泰な人生を送るのもいいだろう。そんなものどちらを選んだとしてそこまで変わりはないだろうし、私は私の想像しうる範囲内でしか変わることが出来ない、という絶望的な現実から目を逸らしてはいけないのだ。29歳、ここから劇的に人生が変わるとか、始めるのに遅すぎることなんてないという人もいるけれど、変化を好まない人間としては、今の会社で勤め続ける、つまらない仕事、納得のいかない上司の意向に従うこと、それらをぐっと飲み込み続けるのが私の些細な人生なんじゃないかなって思ってしまうほど、私は変化を求めていない。明日終わってしまっても悔いがない、人生を懸けて成し遂げたいことがあるような人生ではなかった、大半の人間がそうなんじゃないの?と他人に責任をなすりつけたところで、私の人生の責任は私しか取ることが出来ない。伴侶がいたらこんなしょうもないことをぐちぐちと考えなくてもよかったかもな、他愛のない話をしていれば小難しいことを考えずに済んだのかもな。私は人とコミュニケーションを取ることが絶望的に下手くそで、それを挽回するチャンスもなく、一人でもじもじとしてて、それで終わっていくのはあまりにも悲しすぎるなあ、でも今から行動を起こしたところで私の運命の人!に出会うことはないんだろうな。この歳になって、もうちょっと早く、出来ることなら大学生のうちに伴侶となる人を必死こいて探しておけばよかったよなと思えて悲しくなってくる。あれ、今日は無敵だと思っていたのに、こんな暗いことを考えていたからちょっと生きているのがしんどくなった、明日を迎えるのが嫌になった、ずっとこの夜の瞬間が続けばいいのにな、と思った。一人ぼっちの部屋で止まらない咳、淋しすぎる。夜は越えれるか。