眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

SAMURAIMANZ GROOVE 1st albumレコ発ツアー「見参ッ!!!」@新宿レッドクロス(2020.9.4)感想

約半年ぶりのライブである。この日をどれだけ待ちわびたことか、私の拙い語彙力では到底表現することが出来ない。それほどにこの日が来たことを嬉しく思う。ライブハウスはレッドクロスというところで、今回初めて訪れる箱である。新宿駅からとことことだいぶ歩いたところにある。開場10分前に着いても周りに誰もいないので、(ここで合っているんだよな?)と心配しながら待っているとちょこちょこと人が来て、ああこの感じ懐かしい、と嬉しくなった。整理番号が良かったので、良い場所を確保。椅子が一定間隔で置かれており、その場所から離れないようにとの指示。そこで30分間、ライブが始まるのを待つ。一番前の席にいる、おそらく女子大生二人組が他愛のない話を大声で話していて、他人のどうでもいい話を聞くのも久しぶりで、いよいよライブが楽しみになってくる。ステージに置かれているギターに「cry baby」というステッカーが貼られているので、私の半年ぶりのライブのトップバッターはCRYAMYであることを知って、ぐっと緊張する。

 

 

CRYAMY

 

爆音で「ディスタンス」を掻き鳴らす。一音一音が体を震わせ、この感覚を楽しみに半年間頑張ってきたんだ、と思えて泣きそうになる。目の前にカワノがいて、必死になって歌を歌ってギターを掻き鳴らしている、その様を見てもう涙が出そうになっている。なんて幸せな場所なんだろう。半年間もこの刺激を我慢できたものだな。私のこの半年間はほぼからっぽのような時間だった。ようやくその無意味な時間がリセットされるのだ。息継ぎもしないまま「Pink」に流れ込み、ライブという空間に私の心が溶けていく感じがする。馬鹿でかい音と私の興奮した心が混ぜ合わさって溶けていくような、なんとも言われぬこの感じをずっと待っていたんだ。「普通」を演奏して、一段落。ペットボトルの水をぐびぐび飲むカワノ。

 

「コロナの時期にトイレットペーパーがなくなったじゃないですか。自分はよく使っているので困りました。オチはないんですけれど、次の曲にはトイレットペーパーという言葉が出てきます」

 

 

というMCからの「物臭」。目の前がぐにゃっとして、音と一緒に私も踊っているような感覚に陥る。自粛期間中、CRYAMYのライブを観るとしたらこの曲は絶対に観たい、と切実に願っていたんだ。歌うことは憚られるので、心の中で一緒になって歌う。ああ幸せ、これだけで幸せになれるんだ。私はずっと我慢してきた、それがようやく今、報われたんだ。前回観た時よりも演奏が激しく、そして切なくなっていて、この時期にも練習を重ねていたことが伺われる。ああ最高、もうこれでいいんだよ、と叫びだしそうになる。たぶんライブで初めて聴く「delay」はとても優しくて、音源の数十倍も私の心にそっと寄り添ってくれるようで、興奮しっぱなしであった心がすっと落ち着いていくようであった。絞り出すように歌うカワノ、それを支える各々の演奏が上手いこと絡み合っていて、今この空間が幸せに溢れていることを証明していた。からの「twisted」で大勝利。3マンライブなので少ない曲しかやらない、そのなかで「twisted」を選曲してくれたことがこの上なく嬉しかった。ずっと嬉しい状態が続いている。生きている、と感じた。ここでもう一段落着く。

 

「私が歌っているときに思っていることはですね、俺が誰よりも一番みんなに伝えているってことですよ」

 

そうだよ、そうだよな。と首をぶんぶん上下させていた。爆音の「テリトリアル」は哀感しかなかった。今日の限られた曲数の中で「♯2」の曲をたくさんやってくれたのが本当に嬉しかった。時間の関係で、長尺の曲がある「♯3」は難しかったんでしょうね。来年に開催されるであろうワンマンライブで演奏されることを期待しています。そして最後に演奏されたのが「ten」。今までじっとしていた観客が一斉になって手を振り挙げているのを見て、ライブはこうでなくっちゃなあ、と思った。これでCRYAMYのライブは終わり。満足しかない。ありがとう。生きててよかったと思える夜でした。

 

 

<セットリスト>

01.ディスタンス
02.Pink
03.普通
04.物臭
05.delay
06.twisted
07.テリトリアル
08.ten
 
 
myeahnsのライブが始まるまで、ドリンクチケットで貰った「バドワイザー」をぐびぐび飲む。客は全部で30人弱だろうか。どれだけの倍率だったのかは知らないけれど、このライブに来られたことを嬉しく思う。
 
 
 
myeahns
 
今回のライブで初めて存在を知った。音源を聴いて、溢れだすグッドメロディーにライブへの期待値がぐっと上がった。ずっと最高だった。今年出会ったバンドの中で一番いいかも、と思った。メンバー全員が素晴らしい演奏をしていた。そのなかでも、野生の狼を彷彿させるドラムがかっこよかった。鬼気迫る表情で激しく打ち鳴らす、でも時に不敵な笑みを浮かべるその姿はまさにドラムを打ち鳴らすために生まれてきたような感じがした。溜めのときの必殺技を繰り出す前のポーズ、最高。「ローズマリー」も「サマーエンズ」も、「文明サイクル」も「Dj's」も、なんなら「オレンジ」も新曲もやってくれた、最高に最高を重ねたような至福の空間に拍手を送りたい。ボーカル、これがまた凄いのだ。ときにギターを弾きながら、時にマイクを握りしめて、にこにこと歌うその様はロックに愛されているそれであった。雰囲気がヒロトに似ているのは御愛嬌であろう。初めて観るのにずっと楽しくてワクワクして、ずっとこの時間が続けばいいのにね、と思った。彼らが去った後、私は切実に彼らのライブをもう一度観たいと、今日のこの興奮をもう一度味わいたいと、そう思ったんだ。
 
 
 
SAMURAIMANZ GROOVE
 
このバンドがいたから今日のライブがあったのだ。爆弾ジョニーのメンバーで構成された、企画物のバンドだと思っていたけれど、寧ろ爆弾ジョニーよりも切実に音楽を希求しているように感じられた。MCは相変わらずのぐだぐだ、「お前たち小学生かよ!」と突っ込みたくなるくらいの緩さで、その緩さと音楽の本気度のギャップが気持ちいい。良かったです。
 
 
 
半年ぶりのライブが終わって、これからも細々とライブに行ける日常が戻ってくればいいなあ、と思った。それと久しぶりのライブが2時間以上もあったので、ライブ終わりはくったくたになっていた。でも心は十二分に満たされていたのでこれでオッケーなのである。明日もまたライブがある、それも弾き語りのライブがあるというこの幸せを噛みしめながら家路を急ぐのでした。
 
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