眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

2020年6月8日(月)

「本当は答えなら 昔から知ってるよ
どれほどのさ ヒントを貰っても 結局、自分次第」

 

仕事をしている、というよりもただその場所にいると言ったほうが正しい表現だろう。私に任された仕事は微量で、たまにその存在を忘れてしまう。忘れてうっかりして、普通の速度でこなしても30分もあれば終わってしまう。あとはただ「そこにいる」という時間がただただ続いていく。在宅勤務が推奨されているので、コロナ以前に比べて出社している人は少ない。選ばれた人だけが出社しているのだが、暇なので彼らを見ているとぼーっとしている人、仕事とは関係のないサイトを眺めている人、形カタカタ、というよりガタガタガタといった音を巻き散らかしながらキーボードを叩いている人。分かってはいたけれど、ここはそういった場所なのだ。こんな場所でよく分からないことをやっている感じを出しているだけで毎月お金がもらえるなんて、なんて素晴らしい職場なのだろう、とは思わない。こんな状態が継続したままでいいのだろうか、一向に成長していく感じがしない、といった漠然とした不安を抱くことになる。それを職場の先輩に相談することは躊躇われる。最低限のコミュニケーションでさえ取れていないのに、そんな刺激的な話題を先輩に相談するつもりはさらさら起きない。それなら精神が安定するように私が取り組んでいることは、「営業よりはマシ」という消極的な考えを展開することくらい。営業、辛かったな。どのように営業をかけていけばいいのかを指導されていないのに、「新規営業に行って来いよ」と毎日毎日圧力を感じ、辛すぎて先輩のことが怖すぎてしょうがなかった。営業は暇が許されないのだ。暇ならば外に出ろ、仕事の一つでも取って来い、といった雑な感じを押し付けてくる先輩が多く、私は営業を続けていくのは嫌だな、と心底思っていた。本当に営業の仕事が嫌いだった。うちの会社の営業が、ではなくどの業界のどの会社の営業も多分合わなかったのだろう。人の顔色を伺いながら、時には飲みで無理をしながら仕事を取る、ということが私には向いていなかった。デスクでこつこつと事務作業をこなしているほうが私の性分には合っていると思っていた。よくもまあ、経理に舞い戻ることが出来たな、と改めて思う。営業に配属されてから面談があるごとに「実は経理に戻りたいんですけれど」と告白してきた。その告白は「今の職場は嫌です」と主張しているようなもので、そんなギャンブルを犯してまでも私は経理がしたかった、いや営業がしたくなかった。なんとか今年の3月に経理に戻ることが出来たが、私が思い描いていた経理の仕事というものは未だに任されておらず、無為な時間だけが無情に過ぎ去っていく。こんな時代、仕事があるだけでもまだマシじゃない、と他人は言うけれど、私はお金が貰う以外の理由で仕事がしたいのだ。それは贅沢なのかな。

 


朝はすんなりと起きれた。調子が最近良いのは、人間との不必要な接触がないからだろうか。フルグラをお腹に流し込み、少し早めに家を出る。まあ通勤電車は混んでいるけれど、ぎゅうぎゅう詰めではないので許容範囲かな。始業になり、あまりにも暇だったので上記のことをだらだらと考えながら雑事をこなしていた。書類整理なんてことに精を出して、時間が過ぎるスピードを調節した。書類を執拗に眺め、そいつを徹底的に自分のなかに取り込んでやろうと意気込んでいた。そんなしょうもないことをだらだらと積み重ねたら、定時になって鳩が喚いていた。一瞬の躊躇を見せることなく、すーーっと会社を後にした。

 


帰りに二日分の食料を買い込んで、すぐさま家へと帰った。夕飯にサラダとブロックベーコンを食べ、シャワーを浴びてから「ハイバイ!ママ」の5,6話を観た。死を題材にしたドラマなので、家族を失った人の悲しみの描写が幾度となく差し込まれ、それを見ているとこちらも辛くなってくる。人はいずれ死んでしまうけれど、普段はあまりそのようなことを考えないタチなので(考え出すと暗くなり、深みにはまっていくため)、このドラマのシリアスなぶぶんはちょっとしんどい。それを打ち消すほどのコメディなぶぶんはないので、精神的に落ち着いているときでないと見るのはしんどいかも。一日に2話見るのが限界です。

 


そのあとに、何で聴こうと思ったのかは知らないけれど、久しぶりにバンプの初期を聴いていた。「THE LIVING DEAD」を聴いていたのだが、「グングニル」から「グロリアスレボリューション」までずっと、異常なテンションで聴いていた。私にも期間は短いが存在していた青春という時代に何度となく聴いて何度となく救われてきた音楽を。今聴いても一切色褪せることがなく、非常に満ち足りた気持ちになれるのは大好きなバンドの大好きな時代の音楽だから。気を良くした私は昨日から読み始めた阿久津隆「読書の日記」を20ページほど読んだ。読書の記録には欠かすことの出来ない「本の引用」がこのひとは長く、ちょっとだれてしまう。引用して、それで終わりということが多い。引用されたぶぶんについてどのようなことを思い、どのような思考の展開をしたのかというのが読んでて楽しいので、若干の肩透かしを食らっている。眠いな、と思ったら0時30分を過ぎていたので、本を閉じて電気を消したら一瞬で意識を失った。

 

 

THE LIVING DEAD

THE LIVING DEAD

  • アーティスト:BUMP OF CHICKEN
  • 発売日: 2004/04/28
  • メディア: CD