暇である。コロナで不要不急の外出の自粛要請以前からそこまで外をうろうろするような人間ではなかったが、こんなにも晴れているのに外に出ることが出来ず、鬱々と家の中にいるのはどうにも気が滅入ってくる。時間が微妙だったので朝ご飯は諦め、のんびりとテレビを眺めていたら「FINAL FANTASY VII REMAKE」が届く。PS版をやっていないのでそこまで興奮はしていないが、部屋にずーっといるのも退屈だろうからなんとなく買ってみた。今日はゲームをする気分ではないので、明日、仕事が終わってから始めようかなと思っている。
食料が少なくなってきたので、駅前の商店街へ。相変わらず人が多い。普段とあまり変わらない人通りに「みんな不安なんだろうか」と考えてみたりする。お気に入りのお店で食卓に欠かせないものを買い、そそくさと家に帰る。何度も何度も、し過ぎなくらいに手洗いうがいをする。コロナに罹りたくないという一心でごしごしとしているこの時間が落ち着く。前々からまめに手洗いうがいはしていたが、この騒動が始まってからはより徹底的に行うようにしている。職場でも異様なまでに対策を行っている人がおり、「そんな対策を行うより、1ヶ月ほど家にずーっといれば解決する話じゃないか」と思ったりしてしまう、暇なので。昼飯をさくっと食べ、またテレビをぼんやりと眺めていると工事業者が来る。ものの30分ほどでネット回線の工事が終わる。これでさくさくとネットを楽しめる、というわけではない。スマホでWi-Fiを使えるようにするには「Wi-Fiルーター」なるものを使う必要があるそうで。ネットで調べてみるも、どれがどう良いのか、そもそも用語が理解できないのでちんぷんかんぷんである。結局、通販サイトで一番購入されている代物を注文。明後日には届くらしい。セッティングできるかどうか、不安である。こういうときにメカに詳しいお兄ちゃんが居てくれれば、と切に願う。
家でじーっとしていることに飽きてくる。無性に何かを買いたくなってくる。そういえばKindleで早川と幻冬舎でセールをやっているんだっけ。時間はたっぷりあるので、だらだらと本をチェックしていって、少しでも気に入ったものがあれば即購入していた。気づいたら13冊も購入していた。これである程度の消費欲は満たせたのだけれど、でも、やはり本というものは紙でずっしりとしたかんじを肩に携えながら家に持ち帰ることが素晴らしいのであることを思い出してしまう。群ようこ、という素晴らしい書き手に出会ったので、思わず2冊購入。早く読みたい。でもちょっとだけ寝たい気持ちもある。
<購入した本>
まさきとしか「大人になれない」(Kindle)
神林長平「いま集合的無意識を、」(Kindle)
小林泰三「目を擦る女」(Kindle)
野崎まど「ファンタジスタドール イヴ」(Kindle)
宮木あや子「あまいゆびさき」(Kindle)
川端裕人「川の名前」(Kindle)
矢部嵩「〔少女庭国〕」(Kindle)
ダン・アリエリー「予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」」(Kindle)
二村ヒトシ「日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない」 (Kindle)
阿佐ヶ谷姉妹「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」(Kindle)
群ようこ「おやじ丼」(Kindle)
群ようこ「寄る年波には平泳ぎ」(Kindle)
根本敬「人生解毒波止場」(Kindle)
親と軽く電話をしていると夜に。カーテンを閉め切っているので朝だろうが夜だろうが、室内にはなんら影響を与えない。こんな生活をしていたらいずれ気が狂うのではないか、それとも既に...?という不安がよぎる。そんな気持ちを少しでも和らげているのが平日の仕事だとしたら、それはなんとも倒錯的な話である。しかし、仕事という大義名分で明日は外に堂々と出られるのだと思うと、ちょっとは気が晴れてくるから不思議である。私にはひきこもりをする才能がなかったということだろうか。そんなことを考えながら、この間届いたPK ShampooとROKIを聴いてみた。良い。自分たちの音楽をしっかりと信じてそれを貫き通しているぶぶんがすごく良いよ。何周かして、「この方たちのライブに行きてえ!」と直感的に思ったが、今はどこのライブハウスも(たぶん)閉まっているのだろう、ということに気づく。コロナウイルスで自粛自粛ということになり、私にとって一番つらいのはライブに行けなくなったことだ。生活を続けていて、辛いときや悲しいとき、逆に嬉しいときにいつもライブが傍にいてくれた。たくさんの楽しいが記憶に留まっているし、今だってライブのあの空間を思い出すだけでぞわっと鳥肌が立ってくる。最高に幸せな空間であるライブに行けない、のが今のこの忸怩たる思いを形成しているのではないか。一刻も早くライブが出来るように、コロナあ一日でも早く終息してほしいと願う。ライブに行けないから、このやり場のない怒りや悲しみの発散する場所が見つからなくて、一人で抱え込んで、どうにもならないかんじで時間が流れていくのだろうね。
自分でこつこつと日記を書くのが好きだし、他人の、誰かも知らないような人の日記を読むのも大変好きである。最近はまっているのがらっきょう太郎さんの日記。
はてなで活躍されている頃から熱心に読んでいた方の日々を、毎日読めるというのは大変に贅沢なものである。日記のズイショで出てくる文化の紹介が非常に美しくて、自分もいつかこんな風に紹介できればいいのにな、と思いながら文章を手繰る指を止められない。他にもたくさんの人の何気ない文章を読んで、感染症が広まろうが人の営みは止まらない、ということを感じていたいのだ。