眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

CRYAMY presents #3 Release Tour [月世界旅行記]@名古屋CLUB UPSET(2020.1.24)感想

 

bigpopmonster.hatenadiary.jp

 

 

今まで観てきたライブがぬるく感じた。本当だけがただそこに転がっていた。

 

Hue'sの4曲目の時にスペシャルゲストでカワノが出てきて、もうそのときに「この人は本当に凄い人だ。人の人生を肯定する力というものをただならぬ力量で持っている」と感じた。

 

21時、2バンドのライブを経てCRYAMYが出てくる。金曜日だし、2バンドのライブでだいぶ体力を使ったけれど、カワノが出て来て、

 

「あのですね、あのですね。私が一番伝えたいことはですね、『みなさんよくできました』」

 

からの溢れんばかりの熱情を込めた「世界」でステージに釘付けになった。今すぐにでもどうにかなってしまいそうな感情をなんとか表現しているカワノ。こんなにまっすぐに、自分の伝えたいことを伝える人を僕は初めて見た。感動、とはまた違った感情に支配された。伝えたいことがありすぎて、逸る気持ちを抑えながら話し続けるカワノ。私は自分の人生に対してそこまで悲観的ではないけれど、カワノが話し続けている言葉に何度も何度もぶん殴られた。

 

「テリトリアル」の演奏を終えて、

 

「ああー疲れた。喉渇いた。うー、うめえ。あのですね、今日でツアーは3本目なんですけれど、そんなのはもうどうだっていいんですよ。2本目に名作が多いのは映画ですね。ターミネーターとか。でね、3作目に名作が多いのはゲームなんですよ。メタルギアソリッドとか。だからなんなんだって話なんですけれど」

 

「対バンライブで一緒に出演したバンドに感謝を告げるってあると思うんですけれど。あれって嘘くさいですよね。ね、そう思いませんか。笑っていい部分ですよ」

 

というカワノのMCは特になんでもないんだけれど、そのなんでもなさに救われた。笑ってしまった。あまりに無防備すぎて、取り繕っていなくて。人並みのロックバンドだったら、こういう場面ではかっこいいことを言いたがるじゃないですか。それこそ「こいつなにかっこつけてんだよ」と思ってしまうくらいぎこちないことを言ってのけるやつらも中にはいて。そんな「不自然さ」を僕はカワノから一切感じませんでした。この人は、今喋っているこの感じで今まで生きてきたんだろうな。

 

「今、ライブハウスに一緒にいる隣の人とね、握手をするとか、分かりあうとかなんて無理なんですよね。そんなことはどうでもいいんですよ。隣人を愛せって、キリストがそんなこと言ったんですけれど、そんなのはどうだっていいんですよ。はっきり言って、世界の9.9割の人間はクソですよ。でもね、0.1割の人間をね、大切にしてくださいってことですよ」

 

自分の今までの人生はどうだったかなんてもうどうでもよくなった。人とうまく話せないとか、仕事が出来ないとか、そんなことはもうどうでもよかった。ただ、自分の心に素直に生きたい、自分のしたいことをちゃんとしていきたい。そう思えたのはCRYAMYがかき鳴らす、バカでかくて最高の音楽と、カワノのMCのお陰だ。何度だって言う。このライブでは本当しか転がっていなかった。

 

「sonic pop」の前のMCの

 

「アルバムの2曲目は大体名曲」

 

 はまさにその通りです。「月面旅行」の歌詞で

 

世界が毎日変わっても
誰かは他人と暮らしても
よほどのことではない限り誰も死なずにすんでいる
どうにか僕らは生きている
生きているから傷ついてる
でもよほどのことではない限り誰も死なずにすんでいるんだろう

 

っていう一節があるんですけど、もうこういう曲書いて爆音で鳴らして歌って、そりゃもうCRYAMYが好きになるでしょう。好き、という言葉では上手く表現できないほどライブだった。恐ろしかった。一体自分はどこまで突き抜けていくのか、カワノはどこまで救済し続けるのか。これから彼らがどんな音楽を鳴らしてくれるのか。ごっちゃごちゃになった感情が、この上なく愛しくて、もっともっと生きたくなった。

 

「今死にたい奴、いると思いますよ。でね、日々を呪って生きていると思うんですけどね。一緒になって呪ってやりたいんですよ。もうライブは終わりますけれど、またライブで会おう」

 

と言ったカワノを信じて、そして自分のことも信じてこれから生きていくって決めた。

 

CRYAMYはこれからの私の人生を支えていく大切なバンドになった。カワノを見ているとね、生きていることに真面目になりすぎている、極端に現実に怯えている自分に気付かされたんですよ。もっと肩の力抜いて、生きていってもいいんじゃないかって言われている気がしたんですよ。たくさんのバンドのライブを観たんですけれど、今日ほど心がざわざわしたライブはたぶん今日が初めてです。今日の事は一生忘れないと思う。CRYAMYが活動している2020年、この時代に一緒に生きていることを誇りに思いながら、生きてて傷つくこともあるかもしれないけれど、なんとか生き抜いてあなたたちのライブを観るって決めた。まだまだ私は生きていくから。

 

音楽をありがとう。

 

 

<セットリスト>

01.世界
02.ten
03.テリトリアル
MC
04.easily
05.正常位
06.sonic pop
MC
07.月面旅行
08.プラネタリウム
MC
09.crybaby
EN
10.ディスタンス

 

f:id:bigpopmonsterpro:20200125124944j:image

f:id:bigpopmonsterpro:20200125125000j:image