眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

356日目「悪魔も踊り出すミュージック」

朝はなかなか起き上がれなかった。気分が仕事に向いていなかった。昨日の夜、「宮本から君へ」を読んで、営業という職業に就いている以上、がむしゃらに働かなくちゃいけない、というプレッシャーが強くなった。実際はあそこまで激しくないだろうけれど、今の私の働きぶりを「事務屋」と揶揄されるのも仕方のないことだ。今のところ、社外よりも社内にいる時間の方が多いし、社外に出たとしても客先と折衝を行っているわけではない。私はもっと、私を追い込まなければならない。そんなことを考えているから、いつも苦しいんだ。

 

 

遅めに家を出たので、電車は満員御礼。ぎゅうぎゅうと自分の体を押し込んで、電車は動く。ふと、東京にいた頃を思い出す。あの頃は毎日毎日、満員電車に揺られながら行きたくない会社に行っていたんだよな。あの頃ほどは酷くはないけれど、今だって会社へ向かうのは苦痛である。会社の最寄駅で降りて、フレデリックを聴きながら会社へと向かうその足取りはどちらかというと重く、もし今この瞬間に体調が悪くなったら会社に行かなくてもいいのにな、と非生産的なことを考えて自分を誤魔化す。

 

 

午前中は社内にいて、片付けなくてはならない仕事をのんびりとこなしていた。ほぼ声を発さないで、紙とディスプレイを眺めているそれはまさに仕事のできない人間のようである。ただひたすらチェックを繰り返していると、(なんでこんなに何回もチェックしているのだろう。さっさと上司に提出すればいいのに)と諦め切った私が言うのだけれど、なかなか出せないんだよなこれが。書類を提出してもし何か言われたら立ち直れないわ、なんてことを思っている。書類なんて完全になってから出そうとするのではだめだ。80%くらい出来たかな、と思ったら一度上司に確認してもらった方が書類の完成度は上がるし、仕事の処理速度も速まるだろう。それなのに、「上司に窘められるのは嫌なんだよな」とぐちぐち悩んでいるのは時間の無駄だってことにさっさと気付いてくれないかな。

 

 

お昼は教育係の先輩を抜いたメンバーで、残念なイタリアンへ。パスタがまずいことは前回の経験から痛感していたので、試しにパスタ以外のメニューを注文。おいしくはないし、あまり味がしないし、まるで空気を飲み込んでいるみたいだ。こんな料理に950円も払うのなら、コンビニのおにぎりを2個ほどお腹に詰め込んだ方がマシだろう。美味しいご飯が食べたい。美味しいご飯だけを食べさせてくれよ。

 

 

午後一で会社を出た。客先との些細な用事があってよかった。もし午後からも社内にいたら、あまりの退屈さと居心地の悪さに耐えかねて発狂していたかもしれない。電車に乗って、ぐんぐんと会社から離れていくのは痛快で、いっそのことこのまま遠い街まで行ってみたいなと思った。客先でささっと用事を済ませ、雨が降ると言っていたのに結局降らなかった名古屋の路地をだらだらと歩いていた。「このままこの会社で営業を続けるべきか」と何百回も考え続けてきたことを今日も考えてしまい、暗い気分になった。暗い気分になるくらいならさっさと会社を辞めてヨーロッパ旅行に行けばいいのに。私はまだまだ、うだうだ今の会社にしがみついている、不甲斐ない男なのです。

 

 

定時を過ぎ、それでもうだうだと残業をしていた。いまだに私は、思ったこと言わなければいけないことをすぐに先輩方に言い出せない。今日だって朝に言えば良いことを定時後までだらだら延ばしてしまった。今か今かとタイミングを見ながら、「でも先輩がカタカタとキーボードを打っているのに、難しそうな顔をしているのに、今、声を掛けるのは空気が読めない奴だよな」と勝手に決め込んで、まだ言い出せずにいる。はあ、面倒な性格に生まれついてしまったもんだ。いや面倒な性格に育て上げてしまったのは私の責任か。でも今日中に言わないと流石にまずいので、勇気を奮って先輩に相談、連絡をした。あっけなく用事は終わった。いつもそうだったじゃないか。私は物事を悪く考え過ぎてしまうんだよな。ふと先輩が「新規、頑張っているね」と声を掛けてくれた。それが私に向けられた言葉だとはすぐには分からなかった。「最初はなかなか上手くいかないものだからね」久しぶりに人に褒められた。その事実がじんわりと私の心を今も暖かくしている。褒められる、なんて思ってもいなかった。むしろ怒られて当然の仕事ぶり、だと自分を評価していた。こんなにダメダメな仕事っぷりで、褒められるなんてあまりにもお門違いだろ、と。でも、見てくれている人はいたんだ。それは定時後も残り続けていた私に対する賛辞だったのかもしれない。お世辞だったのかもしれない。でも先輩のその一言で、重苦しかった私の体は単純に軽くなるのです。

 

 

定時に会社を出て、およそ2週間ぶりのゴルフへ。今回でようやく20回目の大台である。最初はスイングの事を忘れてしまい、力任せにぶんぶん振り回していたらダメダメだった。講師にあと少ししか時間が残されていない旨を伝えると、「結果にコミットしいと」と急に激しめのプランに変わった。スイングも先ほどと変わった。けれどしっかりと当たるようになったし、安定もしてきている。「本番までにあとどれくらい来れる?」という問いに「4回くらい」と答えるも、じっと見つめられたので「6回です!」「そうこなくっちゃ」と相成った。

 

<今日学んだこと>

・右脚は殆ど動かさない

・バックスイングする際に腕を後ろにぐっと上げる。左肩をぐっと上げる。左手を極力上げる。(上へ上げる)

・バックスイングから下す際は、そのまますとんと下す。(下へ下す)

 

今までと少し異なるやり方だけれど、これでほぼほぼアイアンが玉に当たる形になった。あと2週間で6回も行かなければいけないのはなかなかのしんどさである。でも講師のやる気と、それに刺激された私の心で完全に興奮してしまった私は、すぐにレッスンの予約をした。明日も行く。明々後日も行く。土日は2回ずつ受ける。もう逃げない。悔しい思いはしない、したくない。私は私を喜ばす為に生きている。中途半端な生き方をするくらいだったら、私は死んでも良いと思えた。それくらいに頭がカッカカッカしていた。私は完全にやる気になっていた。

 

 

THE BACK HORN「カルペ・ディエム」を汗びっしょりの体で帰り道に聴く。ようやく聴く。購入してから1ヶ月が経って、ようやく聴けた。一曲一曲がえぐいくらいに衝動むき出しで、いてもたってもいられなくなりそうになった。もし私の立っているところが荒野であったなら、大声で心の声で叫んでいただろう。すごく良いよ、このアルバム。早くこのアルバムを体内に取り込んで、で、ライブでそれらを体感してどうにかなってしまいたい。大阪、遠征しようかしら。

 

 

 

家に帰って、夕飯にみすじのステーキを食べる。旨すぎてそれだけを食べる。幸せに包まれる。私はこんなにも美味しい食べ物だけを食べていたいと強く願った。

 

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体は疲れていた。50分間のゴルフレッスン、ほぼほぼ全力を出し切ったからだ。眠たかった。一刻も早く眠りにつきたかった。それでも私はまだ今日という日を楽しみたかった。読書をする気分ではなかったので、借りていた「それでも、生きてゆく」の3,4話を観た。あっという間の90分だった。ほぼほぼ苦しくて、どうして自分はこのドラマを観ているのだろうかと疑問を感じた。加害者家族と被害者家族はどうすれば分かりあえるのか。分かりあう、という問題提起自体が間違っているのか。真実が怖くても、必死になって前へと進もうとしている双葉(満島ひかり)に背中を押される。4話の最後があっと驚く展開で、というよりもこのドラマの最後はぐっと視聴者を引き寄せて、次の話を観させようとする仕組みがしっかりとしている。早く続きを観て、最後まで今から観て落ち着きたいのだけれども、今日はもう疲れてしまったから早く寝なければいけないのである。まだ23時30分過ぎだけれど、いつも24時30分過ぎに寝ているから疲れが取れなくて眠たいのである。いつもより1時間早く寝れば、次の日が少しは楽になるのかな。楽になるかは分からないけれど、今日はくたくたで眠たいからもう夢の世界へ行ってしまうよ。

 

 

12,230歩

 

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