眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

193日目「ようやく転勤が決まった」

 

bigpopmonster.hatenadiary.jp

 

午前中に上司に呼ばれ、4/1付で地元に異動することを知らされた。転勤する、と知らされてから3週間。(本当に自分は転勤するのだろうか)という不安に苛まれ、何度も嫌な夢を見た。ようやくそのどっちつかずの状況から抜け出すことができるのだと思うと清々しい気持ちに包まれる。早く地元に帰りたい。これ以上、東京で汚染された空気を吸いたくない。常軌を逸した満員電車。どこからともなく聞こえる舌打ち。たいしておいしくもないのに行列を作る群衆。東京にいると周りに人が多すぎて、落ち着いた気分になることがあまりできなかった。喫茶店に入っても、ぎゅうぎゅう詰めの店内で、隣の人間のネガティブな話が丸聞こえで、こっちの気分も悪くなることがよくあった。ようやくそれらの負の要素から抜け出すことができる。

 

 

おそろしいほどに静かだ。人は少しぐらいいるはずなのに、なぜだか誰も声を発していない。まるで太陽の光が届かないほどの深海にいるようだ。誰かが見ている気がした。ふと顔を上げると、必死になって顔を逸らしている人がいた。パソコンに視線を向けると、また誰かに見られているようだ。なんだろう。さっきからどこかおかしい。気付かない振りをしていたけれど、人が人じゃないなにか、まるで「人でなし」のように思えてくる。たぶんそれが答えなんだろう。気付かない振りは出来たけれど、そんなことをしていたら私もその「人でなし」になってしまうだろう恐れがあったから、勇気を出してそいつのことを睨んでやった。

 


依然としてやることがない。もういいんだけどさ、あと少ししたらこの場所を離れることが確定しているからさ、頑張ってみようという気分にもなれないんだけどさ。でも、前は声を掛けてもらっていた分だけまだましだったの、か?今はもう職場にいるんだかいないんだかよく分からなくなってきた。やることがなく、あまりにも居心地が悪いので、「何か手伝えることはありませんか?」と勢い余って先輩に訊いてみても、「特にないよー」とのこと。まだアレクサやクローバーに話しかけたほうがバリエーションのある返答をしてくれるだろうに。そんなこんなで、昔の資料を眺めていて仕事をしている風を装っていると、徐にぎょろり先輩が近寄ってきて、「ちゃんと考えているのか」と問いかけてきた。「えっ、何のことですか」「仕事のことだ!どうしたら一人で営業できるようになるのか、どうしたら立派に仕事が出来るようになるのか、考えているのか聞いているんだ」いやいやいやいやいやいやいやいや、教えを請うてもあれだけ邪険にしたくせに、先輩風だけは立派に吹かしに来るんですね。何も教えられていないのに、考えて答えを導き出せって、何の冗談なんだ。まるで出来の悪い禅問答じゃないか。