眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

夏が過ぎていく

なにもしないまま2020年の夏が過ぎていく。今年の夏は今のところなにもしていなくいて、あとで振り返ったときに「2020年の夏は虚無だった」としか思えないのだろうな。イベントごとはひとつもなくて、お盆は実家に帰らないで東京の家でじっとしていたし、記憶に残るような出来事が私の周りでは起きなかった。自分からすすんでなにかを進めることもなく、時間が流れていくのを甘んじて受け入れていた。どのように過ごすのが正解なのかが分からなかった。年齢的にそろそろ結婚の事を考えてみても......という不安がふっと頭を過るのは、私の周りの人間がぞくぞくと結婚していき、皆口裏を合わせたかのように結婚して一年以内に子供をつくっているからだろう。子供の話が中心になってくると、私はその手の話の持ち球を持ち合わせていないので、ぐっと堪えているしか出来なくなる。そもそも、私は結婚したいのか、周りが活気づいているから「自分もしなければいけない」と強迫観念に駆られているのではないか。そんな不安がありながらも、積極的に行動に移すことは出来なかった、こんな時期にどこのだれだか分からないような人と会うのは憚られた。早く会社の同期と飲みに行きたいと思っている、彼は既に外での飲みを解禁しているらしい、でもまだまだ予断は許されない状況が続いているので、彼を飲みに誘うことは出来なかった。仕事が早く終わってもまっすぐ家に帰って、訥々と本を読んでいるのは経済的にやさしいけれど、そんな時間が毎日、判を押したかのように繰り返されると、「この日々を継続していく意義とは......」とぽつんとなってしまう。私は今後の自分に対して、現段階では意見を持たない。日本、世界がコロナにどのように影響されていくのかに注視しながら、ズイショズイショで考えながら慎重に行動していきたい。あああああ、今年の夏は本当に、本当になにもしなかったな。夏が終わったらまた一つ年を取ってしまう、それがたまらなく哀しくなってしまうのは年月を無駄に重ねてしまったせいかしら。明日からもまた、日常が始まる。それを噛みしめながら、私は静かに立ち上がる。