眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

2020年3月19日(木)

昨日の夜は土屋賢二の新刊を読んでいた。相変わらずの人を煙に巻く文章が心地よく、眠たいのににやにやしながら読み進めた。しかし、まだ慣れぬ東京での日々、特に労働でのぶぶんが私の心身を静かに蝕んでいる。何もしていないのに、いや何もしていないからこそ疲れていたのだろう。24時を少し回ったところで本を布団の傍らにそっと置き、電気を消したら眠りへと落ちていった。眠りに落ちる手前、隣の部屋ではげらげらと品性を欠いた笑い声が響き、前に住んでいた部屋は隣の部屋の音が一切聞こえなかったので快適だったな、と殆ど機能していない頭は考えていた。

 

 

今週の朝はどうにもだらだらと起きる時間をずらしてしまう傾向があったが、今週の労働最終日である今日はぐずぐずしないですっと起きることが出来た。先日から再開したリングフィットアドベンチャーで体の新陳代謝が活性化しているのであろうか。以前は異常なまでにこちこちであった肩コリ、首コリだが、今はそこまでひどくない状態を保っている。まあ、少しはコっているのだけれども。そんなこんなで朝の支度を終え、昨日新調したスーツを着て、心を新たに会社へと向かった。

 


今日も特に取り立てて書くようなことはない。依然、研修を受けている人々は緊張を欠いた状態で時間を蔑ろにしていたし(目の前の女性は憚ることなく欠伸を連発していた。優雅である)、それに対して注意をしない経理の先輩方を拝見して「あっ...」と察してしまった。もうそういう組織なのである。どこに行っても、この会社である以上はこういった組織が屹然と存在しているのである。激しく仕事がしたいのなら他の会社へ移ったほうがいいのだろうけれど、「バリバリ働く」なんて高尚な趣味は生憎持ち合わせていないので(悲しいかな、私は生まれてこのかた「本気」で何かに取り組んだ記憶がない、ような気がする)、なあなあで進んでいくこの組織でもまあいいや、と思うことにした。思い込むことにした。後悔はたぶんするだろう。ただもうこの歳だし、なんて言い訳は恥ずべきことであり、まだ若いんだからどんどん新しいことに挑戦していけばいいのに、とどこかの誰かに言われそうである。そんなことを言われたら「楽が一番なので」と緩みきった顔で一蹴してみせる。ああ、仕事はこんなにも退屈で下品なものだったのですね。小学生の頃、仕事に対して抱いていた美しい幻想を返してくれ。

 


お昼ご飯。4日連続でパスタはさすがに芸がないので、焼き鳥のお店で、前回頼み損ねた定食を注文。う~ん、素早く料理が提供されるのはいいんだけれど、この味だったらそこまでリピートすることはないだろうな。それにしても、3日連続で通ってもなお「また食べたい」と思わせるスパゲッティのお店の偉大さを知る。ただ単に、私が異常なまでにスパゲッティ、それもトマトスパゲッティが好きなだけなのかもしれないけれど。

 


まあ、やることはないよね。あるんだけれど、一瞬で終わってしまうよね。ということで、今日も定時で帰らせていただきました。私には一刻も早く向かわなければならない場所があったのです。

 


急いで電車に乗り、秋葉原へと向かう。昨日、ネット徘徊していたら、大好きな小説家である「柞刈湯葉」の新作のサイン本が出回っているのを知りまして。池袋のジュンク堂で販売されていたんですけれど、昨日のうちに完売してしまいましたとさ。なんだって、じゃあ他はどこで売っているんだい。ということで、一度も行ったことのない「書泉ブックタワー」という本屋さんへ行ってみました。おおおおお、秋葉原に所在する本屋だけあって、なんともディープな本が散りばめられているのが興味をそそる。いやいや、そんなものに心を惹かれている場合じゃない。今は柞刈湯葉のサイン本だ。勝手が分からない本屋でうろうろと10分ほど徘徊して、ようやくお目当てのブツを見つけました。「人間たちの話」(ハヤカワ文庫)という短編集で、カバーはあらゐけいいちが担当している、という贅沢極まりないブツ。サインにはナンバーが記されており、私の番号は......とここで記してしまうのは無粋というものでしょう。次にヨドバシの上のほうにある有隣堂へ。そこまでの欲求はないけれど、せっかく秋葉原に来たことだし、という若干消極的な理由で小川一水「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」のサイン本を購入。ああ、満たされた。本の物欲が満たされたので、今日はいい日だ(てきとーなノリ)。

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家に帰って、ようやく届いた3つ目の本棚を作る。短期間で本棚を2つも作っているので、あっという間に作り上げてしまう。新しく出来た本棚に、今まで所蔵出来ずに段ボールのなかで燻っていた本たちが次々と並んでいく爽快感。全部所蔵しても、なお2段もスペースが余るという贅沢。これぞ一人暮らし、独身、自由気儘に自分で稼いだお金を好きなように使えるからこそ出来るのである。もういいではないか。こんな時間がずっと続けばいいのに。

 

 

明日、ようやくネット業者(正しい表現なのか分からない)が家に来て、1度目の工事をしてくれる。Wi-Fiが家で使えるようにするためにはどうも2度の工事を必要とするらしく、ネットで調べたところ、この時期は1度目の工事から2度目の工事まで2ヶ月ほどかかるそうだ。ネットが快適に使えるのはまだまだ遠い未来なのか。もうまどろっこしいからポケットWi-Fiを借りてしまおうかしら。それともこれを機にスマホから距離を置いてみるか。でもせっかく複数のサブスクサービスを利用しているので、十分に活用しないと勿体ないよな。特に動画。ということで、明日の工事が終わったら速攻でポケットWi-Fiの予約をするつもりです。もっと早くしておけば、という後悔は土瓶の奥底に沈めておきます。