眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

始まりはいつも

眠くて本の内容が全然入ってこなかった。

 

チェーン店の喫茶店に流れているアンビエントな音楽をよそに、カップルが先程からこれでもかというほどにいちゃいちゃしている。時刻は20時をこれから越えようとしているなんともいえずに切ない。おっ、キスなんかしちゃって、周りの人が見えていないのか。これからの展開におけるテンションを盛り上げていくために必死になっているのか。さむ。

 

隣では学生軍団が作戦会議!という雰囲気を醸しながら深刻そうになにか話している。興味がないのでイヤホンを耳に突っ込んで、先程からa flood of circleの音楽を聴いている。相変わらず最高だな。来週にライブがあると思うと、なんとか明日からやっていこうと思えるのです。

 

3時間前まで、ザ50回転ズのライブを満喫していた。声が、音楽がずば抜けてかっこよくて、そっと目を瞑ってその音の風圧に耐えているのは楽しい。ただ最後の方は音圧が耳を不快にしてきて、アンコールは最後尾で眺めていた。ハイネケンはいつだって苦い。

 

そろそろ明日のことを意識しなくちゃいけない時間帯になってきた。あれだけ「勉強をするぞ」と決心していたのに、気がついたら楽な方へ楽な方へと私は誘われてしまって、抵抗することもなくそのままついていってしまう。同期のみんなはどうしているんだろうとふと思った。ぜんっぜん話したことないし、あっちからも話しかけてこなかった。それはまるで薄氷の上を延々と歩き続けるような空しさを湛えていて、それはそれで面白いものだった。「今の会社をすごくいいと思うよ」と言ってのけた経理のおっさんの顔を思い出す。かたかたとパソコンに向き合って私の言ったことを打ち込んでいるのだろうが、少しでも私の方を見て話してくれた方がよかったのに。

 

くだらないものが溢れている。そんなふうに考えている私もくだらないものの一員に認定されているんだろうな、誰かさんに。

 

新宿はとても居心地のいい街で、私にとっては第2の故郷みたいになってきたが、未だに油断ならないところもある。知っている人が一人もいないのだ。いや、私が一方的に知っている人はいるにはいるが、あっちはどうせ認知もしていないだろう。なんとも無機質極まりない日常か。せめて「恋愛に溺れてたい」なんて戯言を洩らしたいもんだ。

 

なにもしなくても気づけば一日は過ぎていく。その一日を積み重ねていって一月が過ぎ、積もり積もって一年になる。今までの人生で「こんなことをやり遂げました☆」なんてキラキラに紹介できるようなことがあればいいのにな、ないから困るのだ。いや、そんな困ることでもないだろ、困ると思わされているだけだろ。

 

えんえんとくだらないことを考え続けていたい。その延長線上に死があるなら、なんて幸せな人生なのでしょうね。

真夜中乙女戦争

真夜中乙女戦争