眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

銀行の待ち時間は長い

先日、銀行を訪れた。目的は口座振替を止めるためである。口座振替の申請はネットでできるくせに、それを解約するとなるとわざわざ銀行の窓口まで出向いて手続きをしなければならないのはどうにかならないのか。また、殆どの銀行は土日営業をしていないので、職場の近くの銀行に昼休みの時間を犠牲にしてまで行ってきた。 

 

銀行に入ると、ガイドマンみたいな男が「今日はどのようなご用件で?」と微笑を浮かべながら聞いてきた。「口座振替の解約をしたいと思いまして」と言うとおもむろにに紙を取り出して「ではこちらの紙のこことここを記入してください」と言ってのけた。まさにガイドマンの鑑たる所作に呆気に取られていると「お客様、こちらの紙にご記入を」とガイドマンが現実に連れ戻してくれた。正気を取り戻した私は黙々と空白を埋め、番号札をガイドマンから受け取ると、自分の番号が呼び出されるのを待った。 

 

番号札をもらってから20分が経過しているというのに、呼ばれる気配がない。まさか、時が止まってしまったのか、と周りを見回してみるとスローではあるが人間は動いているようだ。この調子だと昼休みが終わってしまうぞ、とやきもきしているとようやく自分の番号が呼ばれた。「これこれこういう理由で口座振替を解約したい」とバンクマンに訴えると「お客様番号はお持ちですか?」と問うてきた。お客様番号、だと。なんなんだ、それは。バンクマンの弁によると、それは口座振替の申し込みをしたときに銀行から郵送されてくるらしいが。はて、2年も前のことである、どうせ頭もろくに働いていないに違いない、すっかりそんなものが存在していたことは忘れていた。それのせいでバンクマンがその番号を特殊な手段で手に入れる、少し時間はかかると勢いのある口調で申し出てきたので、断ることなどできやしない。「お願いします」と一言残して、椅子に座り作業が終わるのを待つことにした。 

 

作業が終わり、無事口座振替の解約が終わった頃には昼休みは終わっていて、冷や汗を伴った私は急いで職場に向かったのだった。(私が遅れてきたことに対して誰も言及してこなかったのは、果たして見捨てられているのか、そもそも私が働いていることが皆に認知されていないのか。真実は藪の中である)