眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

引越しはお金がかかる 

諸事情から4月に引っ越すことになった。別に今の部屋に住み続けてもいいのだけれど、駅から遠いし、家賃が高いし、過去の思い出が染み付いているので、気分を新たにしたくて引越しを決めた。

 

次の居住地も今の家の近くがよかったので、その旨を前回の家探しのときにお世話になった不動産の方に伝えた。「ちょうどいい物件があるんですよ!」とビジネストークを始めたKさん(仮称)に嫌な印象は持たなかった。まるで親戚の気のいいおじさんと話している錯覚に陥りそうになった。前回の家探しのときは、家探しが初めてということで勝手が分からず、いろんな不動産屋を廻った。特にひどかったのは、ザ・体育会系なノリの不動産で、明らかに微妙な物件を「早くしないと借り手が見つかっちゃいますよ!契約するなら今ですよ!!」と詰め寄ってきて気持ち悪かった。やる気満々の気分に疲れて、今日はあとここだけにしようと決めた不動産のKさんは非常に物腰が柔らかく、好印象をもった。押し付けるのではなく提案するといった感じを受け、物件もそこそこよかったし彼の人柄を買って、今住んでいる物件に決めた。

 

それから約2年の月日が流れ、まあいろいろなことがあり今回の引越しとなる。賃貸サイトでいろいろ見ていたのだけれどいい物件が見つからなくて、それなら前回お世話になったKさんに聞いてみようということで、先日不動産屋を訪れた。「おすすめの物件が2つあるんですよ」と切り出したKさんは2年前と変わらずに物腰が柔らかく、2つの物件を見て即断した。家賃は今のところから1万円ほど下がるが、それを負担するのが一人になるので金銭的に厳しい。そして転居するにあたりかかる費用がとにかく負担になった。敷金、礼金、仲介手数料(これが一番納得がいかない)、一か月分の家賃、その他諸々を合わせて約30万円也。そうだった、引越しってお金がけっこうかかるんだった。私が勤めている会社の家賃補助制度は死滅しているので、とにかく負担が大きい。こんなにもお金がかかるのなら今住んでいるところに住み続けたほうがいいんじゃないか。軽く計算してみたら、引っ越した部屋に2年住んでようやくとんとんといったところ。なら引越しをしなくてもよかったんじゃないかと今更ながら後悔している。

 

引越しをする前は強制的に研修寮に閉じ込められていた。その時の苦しみが、独身寮ではなく自分で部屋を借りて悠々自適に住むという選択に繋がった。2年間はあっという間だった。後半の半年ぐらいはとにかく惰性で、さっさと引っ越して不満に思っていることを精算したかった。どうせ一人暮らしを始めたら寂しくなるんじゃないの?と囁いてくる声を無視して、新生活に少しだけ胸を躍らせている。4月からの生活も穏やかなものになりますように。