眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

金属バットをフルスイング

帰りの電車のなかでいつも思うのは故郷に置いてきた記憶たち。将来に対する不安はあったけれど、それを吹き飛ばすほどの解放感に満ち溢れていた。何をしてもよかったんだ、どんなところに行っても誰かが何かを言うわけでもない。自由とはなにか、と考えたことがある。その結論は今では忘れてしまったが、現在の生活を自由とは呼べないと分かるほどに、私は大人になってしまった。虚しい大人たちよ。ここからどこかに行けるのかい。会社に向かう電車、もうすぐ最寄りの駅に着く、あと少し。降りる駅に着いてもそのまま乗り続けて、北の方へ行ってみたらどうなるんだろう。着信なんか無視して、いっそ電源を消そう。少しの不安とありあまるほどの勇気を携えて、今まで見たことない景色を見に行こう。会社の中で自分を圧し殺して黙々と作業をする姿を想像したら吐き気がした。こんな生き方だけじゃないはず、他にもっと自分を生かせられるような生き方がきっとあるはずなんだ。少しの勇気を振り絞って、柵を解き放って、少し休んでみないかい。ここらでひとつ、深呼吸してみないかい。やりたいことをできるときにやるのが賢い時間の使い方。お金のことはそんなに気にしないで、今までこつこつ貯めてきたじゃんかよ。不安に押し潰されそうな夜をたくさん越えるぐらいなら、そんな日常蹴飛ばしてしまえよ。ワクワクする出来事はこの世界にたくさん落ちているから、焦らないで拾いにいこうよ。さあ、起き上がって、いつ帰るかも分からない旅に出掛けよう。