眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

僕は君の憧れでいられるのかな

例えば謂われもないことで他人に叱責されるとき。例えば満員電車のなかで足を踏まれたにも関わらず知らんぷりをされたとき。例えば自分や自分の大切な人のことを悪く言われたとき。そんなときに少しずつ僕の生きていく力が減っていく。目には見えないそれはでも減っていることが分かる。生きていく力が奪われたとき、心のなかでぎゅっと目をつぶって現実の辛さから逃れる。早くこの時間が過ぎてくれることを祈りながら、相手の物寂しい瞳を見つめる。生きていく力は有限だから、無闇に減らされないように冒険をしないようになる。それでも他人のそれを削ってやろうとする悪どい奴らがいて根こそぎもってかれたとき、なんで自分は生きているんだろうって無力になってもう何もしたくなくなる。もう、いやだ。

 

例えば何気ない自分の行動に対してささやかな感謝をいただいたとき。頑張って頑張って頑張ったあとにそれらの行為がきちんと報われたとき。自分の好きなことに夢中になっていて心がメロメロなとき。ぐんぐんと生きていく力が増えていって、心の奥からじわーっとあったかくなる。いつまでもこの感覚を味わっていたいと思えるような、心地よい春の昼みたいに。それをいつまでも感じていたいと願うこと、またそんな機会に巡り会いたいと願うことが僕を前へ前へ前進させる。嫌なことは減らないけれど、心から深呼吸をしているような、体全身がぐわーっと伸びをしているようなそんな気持ちをこれからも大切にしていきたい。