眠たげな猫の傍で

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

眠れずに今日もあくびをかみ殺す

見てきた物や聞いた事 いままで覚えた全部
でたらめだったら面白い そんな気持ち分かるでしょう
答えはきっと奥の方 心のずっと奥の方
涙はそこからやって来る 心のずっと奥の方 

 THE BLUE HARTS「情熱の薔薇」

 

今まで起きたことが全部嘘であってほしいという気持ちを抱えながら寂しく一日を伸ばし伸ばし生きていくことには飽きたので、私は旅にでも出て現実を丸ごと放り投げてしまおうかしら。どうしてみんなそんなに冷静にぬるいお湯に浸かっていて平気なんだ、こんな生活を続けていたら風邪ひいてこじらせて取り返しのつかないことになってしまうってことにどうして気付こうとしないんだろう。変わるということはとても怖いことだから、どうしても「まあいいじゃないか、今の暮らしでも。辛いことが何かあるわけでもないし、そこそこ満足してるんだろ?」って叫びに縋りついてしまう。ああだめだこんなんじゃダメダメだって、じゃあいつ変わるのさ?全部を吹き飛ばすほどの風が吹いてくれないかな、どうしても私はこの状況がまずいことだってわかっているんだよ。転職していったあいつの思いを想像しながら本の世界に飛び込んでいく。

 

☆☆☆☆☆☆

 

匂いにとても敏感だった高校時代に、夏が来て汗が臭いだすのがとても嫌だった。それは匂いじゃなくて臭いだった。慣れきったはずの自分でもわかるのなら、周りの女子はどんな気持ちで私の臭いを感じていたんだろう。今思えば、あのころから私は自分をうまく出せなくなったような気がする。この小説の主人公の臭いに対する悩みの描写が甘いと思った。結構古い小説なのでズイショで不自然さを感じたが、けっこう楽しみながら読めました。今度はエッセイを読もうかしら。

 

 

スメル男 (講談社文庫)

スメル男 (講談社文庫)

 

 

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