眠たげな猫の傍で

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眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

悪を極める

こんな歳まで生きるつもりはなかった。子供の頃から自分は大学生あたりにこの世から消えてなくなるんだろうと思っていた。自分が社会に出てきちんと働く姿が思い浮かぶことができなかった。というのも、私は極度の人見知りで小学生という非常に限られたコロニーの中でもその才能を遺憾なく発揮していたからだ。基本的にとても仲のいい子としか話さなかった。話せなかった。常につるむ友達は一定で、新しい人脈を築いて刺激を感じようなんてつゆほども考えなかった。変化を嫌っていたのだろう。とにかく自分の内側へ深く潜り込みがちで、たまに外に浮かび上がる術を忘れて苦労した。そんな子供だったので、社会に出る前に自分の卑小さに嫌気が差して自分で決着をつけるんじゃないか、それか何か外部の原因で退場させられるんじゃないかと漠然と考えていた。なので、いまこうやって不器用ながらも必死に社会にしがみついて働いている自分がいることに驚きを隠せないなということを最近思い出したような気がしているのだ。会社に勤めるようになってから自分の卑称さ思い通りにいかないことが多くなったり、楽しいイベントが減ってしまったり、心から笑うことが減ってしまったりして楽しくないなと感じてしまう。ので、自分から楽しさを享受しようと、頻繁に本屋を訪れて面白そうな本があったら極力買うようにしているし、CDも大学の頃よりももっとたくさんのバンドの音楽を聴いてみようライブに行ってみようとしてるし、映画もこれは観ておくべき傑作ものはすすんで観るようにしている。自分で自分の人生に線を足し、色を塗ることで自分で自分の人生を設計することの楽しさをこの年になってようやくうっすらとわかるような気がしておる。子供の頃の強迫観念的な考えのせいで、いま生きておるこのときはボーナストラック的な立ち位置のような、そんな感じで楽しもうと思っておりまする。

 

悪童日記 (ハヤカワepi文庫)

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