眠たげな猫の傍で

読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

眠たげな猫の傍で

世界の果てで眠っていたいな

くもんしき

小学生時代はモテた。あの時期は足が速いとか、動きが面白いとか、そういった目で容易に認知できる特性が持て囃される傾向にあった。私は比較的運動神経もよく、言動も人と変わったことを好んで発しており、一年中半袖半ズボンというキャラを貫き通していたので、人一倍目立っていた。あまり口数多い方ではなかったが、ぽろりとこぼす言葉に全神経を集中させていたので、射程距離や威力はなかなかのものであった。積極的にたくさんの人と交わろうとしないで、この人だって人には徹底的に甘えた。のめりこんだ。今とはなっては笑い話だが、すごく親しくなった友達がひっきりなしに転校していったときは、親から「あんたすごいね」と言われた。何がすごいのかは今だよくわからないまま。けっこう落ち込んだんだよな。

 

モテたといっても、まあちょっと誇張したかな、それぐらいしたっていいじゃないか、ちょっとぐらい夢を見させてくれよ、何人かの異性に告白された。小学生の頃の恋なんて人生の恋にカウントするな、あんなものただのおこちゃまのあそびだ、とかいう人もいるけれど、そういう人に限って恋愛にコンプレックスを抱いていたり、歪んだ恋愛をしているんじゃないの。あの頃は今よりもすごく純粋だった。ピュアってた。家庭環境とか、学歴とか、そういった邪魔くさいものなんて目も暮れずにただその人だけを見ていた。僕は口数もそんなに多くないので、よく言えば神秘的なキャラだったからほんとはどんな人間なのか知りたくなって話しかけてくれたのかな。このときに周りの友達に甘やかされたおかげで、中学後半から高校時代は闇に包まれていくのですけれども。相手から話しかけられるのを待つ人間の出来上がり。

 

ただ当時は恋愛というものに興味がなく、ただなんの下心もなく遊んでいたかったので、告白を断ってしまった。もったいなー。今過去に戻ったら、そんなことしないで甘酸っぱいなんかしてー。告白してくれた子がスクールカースト上位にいたので、告白を断った翌日のクラスの子から浴びせられる何とも言えない視線を感じ、鈍感ながらもどこかで「やっちまったな」と思っていた。今さらだけれど、もったいな。それでもそんなことにめげることなく男女関係なく遊びまくった。学校が終わったら近くの公園で男女入り乱れて、彼らの弟や妹も一緒になって遊んでいた。サッカーとか鬼ごっことか、何のへんてつもない遊びばっかしてたけど、すごく楽しかった。異性を意識するような自意識を当時は持ち合わせていなかったので、何の気負いもなく話しかけたりして、そういったフラットな姿勢が好まれた。今ではその頃の友達とはまったく連絡を取り合っていないので、彼等がどのような生活を送っているのかは知る由もないけれど、楽しく暮らしていればいいな。そしてこの先の人生のどこかで会えればいいなと思っている。以上です。

 

 

ルドルフとイッパイアッテナ

ルドルフとイッパイアッテナ

 

 

広告を非表示にする